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専門家おすすめ!ドイツ観光で絶対見るべき名所建築5選

ドイツは、近代建築の代表的建築家であるヴァルター・グロピウスや、日本もよく知られているブルーノ・タウトなど、特に近代の建築動向を語る上でとても重要な国です。今回はこのうちから厳選した5つの名所建築を紹介したいと思います。

本記事の内容

本記事では、私が行ったことのある場所の中からドイツ観光で絶対見るべき名所建築5選を紹介したいと思います。ドイツの建築というと、バウハウスのイメージが強いです。実際に、バウハウスの思想は建築だけでなく、芸術、プロダクトザインを含めて強い影響力を持ってきました。しかし、ナチスドイツが権力を握ってから多くの建築家がドイツを去っていきます。こうした歴史的過程をよく知っていると、ドイツの独自の立ち位置が見えてきます。ここでは、近代建築を中心にしながら、ドイツ観光で見ておくべき名所5選を紹介したいと思います。

目次

ドイツ観光 1選:ベルリンユダヤ博物館(ダニエル・リベスキンド設計)

ベルリンユダヤ博物館は、2001年に開館したヨーロッパ最大のユダヤ博物館です。現在3つの建物で構成されており、そのうちの2つは、建築家ダニエル・リベスキンドによって設計されました。

バロック様式の古い建物である「Kollegienhaus」と建築家ダニエル・リベスキンドによる脱構築主義の2つの建物で構成されています。

それぞれの建物は地上で目に見えるつながりがありませんが、地下通路を経由してつながっています。

建築家ダニエル・リベスキンドのデザインは、3つの概念に基づいています。

  • 1つ目:ユダヤ人の多大な知的、経済的、文化的貢献を抜きにしてベルリンの歴史を理解することは不可能であること
  • 2つ目:ベルリンに住むユダヤ人は、ホロコーストの意味をベルリンの街の意識と記憶に物理的および精神的に統合する必要があること
  • 3つ目:ベルリンにおけるユダヤ人のこれまでの生活を認め組み込むことによってのみ、ヨーロッパの歴史を未来に接続することができること

博物館の地下室では、訪問者は最初に「軸」と名付けられた3つの交差する傾斜した廊下に遭遇します。

3つの軸は、ドイツにおけるユダヤ人の生活の3つの道、つまりドイツでの歴史的な生活の継続、ドイツからの移民生活、そしてホロコーストを象徴しています。

このベルリンユダヤ博物館は、リベスキンドの最初の主要な国際的な成功といえます。

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ドイツ観光 2選:バウハウス(ヴァルター・グロピウス設計)

バウハウスは、1919年から1933年まで存在した、工芸と美術を組み合わせたドイツの美術学校です。バウハウスは、大量生産の原則と個々の芸術的ビジョンと統合して、美学と日常の機能を組み合わせた独自のデザイン・アプローチで有名です。

このバウハウスは、建築家ヴァルター・グロピウスによって設立されました。

このバウハウスによる独自のスタイルは、後にモダニズム建築、芸術、デザイン、建築教育において最も影響力のある流れの1つになりました。

またバウハウス運動は、芸術、建築、グラフィックデザイン、インテリアデザイン、工業デザイン、タイポグラフィなどにも及んでいます。

またバウハウスの教授陣には、パウル・クレー、ワシリー・カンディンスキー、ラスロ・モホリナジなどの著名な芸術家が参加していました。

バウハウスは1919年から1928年までのヴァルター・グロピウス、1928年から1930年までのハンネス・マイヤー、1930年から1933年までルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエが校長を務めます。その後、ナチス政権からの圧力を受けて学校は閉鎖されます。

その後、スタッフはドイツを離れて世界中に移住してその、バウハウスの思想を広め続けました。

ドイツ観光 2選:バウハウス(ヴァルター・グロピウス設計)
Photo: public domain

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ドイツ観光 3選:アインシュタイン・タワー(エーリヒ・メンデルゾーン設計)

アインシュタイン塔は、ドイツのポツダムにある天体物理観測所です。建築家エーリッヒ・メンデルゾーンによって設計されました。

1924年に操業を開始しましたが、アインシュタインはそこでは研究を行わずに理論の実証を行うための望遠鏡の建設と操作をサポートしたそうです。

アインシュタイン塔は、メンデルゾーンの最初の主要なプロジェクトです。また若いリチャード・ノイトラがスタッフにいたことでも知られています。

建築家 リチャード・ノイトラ

外観はもともとコンクリートで構想されていましたが、複雑な設計による建設の難しさと戦時中の不足により、実際には漆喰で覆われたレンガによって建設されました。

1999年に75周年を迎えて全面改装されました。表現主義建築のランドマークのひとつとしてよく引用されています。

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ドイツ観光 4選:ノイエ・ヴァッヘ(カール・フリードリッヒ・シンケル設計)

ノイエ・ヴァッヘ(Neue Wache)、ベルリンの歴史的中心部にある記念碑です。

1816年から1818年にかけて、カール・フリードリッヒ・シンケルの設計により王宮の衛兵所および解放戦争の記念碑として建てられました。

プロイセンの時代における新古典主義建築の主要な作品と見なされています。

この建物は、第一次世界大戦で亡くなった人々を記念する記念碑として再設計され、またナチスドイツが権力を握った時は、祝賀会の会場としても使われました。

その後、第二次世界大戦のベルリンの戦いで、大きな被害を受けました。

戦後、1957年にノイエヴァッシュを再建して、1960年に「ファシズムと軍国主義の犠牲者への記念碑」として再開しました。

また、東ドイツの20周年にあたる1969年には、ホールの中央に永遠の炎を持ったガラスプリズム構造が設置されました。そして無名戦士と無名戦士のナチス強制収容所の犠牲者の遺骨が祀られていました。

ドイツ再統一後、ノイエ・ヴァッヘは、1993年に「戦争と独裁の犠牲者のためのドイツ連邦共和国の中央記念碑」として再開します。

現在はケーテ・コルヴィッツの彫刻である母と死んだ息子が展示されています。このピエタ様式の彫刻は、トップライトの真下に配置されているため、ベルリンの気候の雨、雪、寒さにさらされており、第二次世界大戦中の民間人の苦しみを象徴しています。

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ドイツ観光 5選:馬蹄形住宅( Hufeisensiedlung/ホースシューエステート)(ブルーノ・タウト設計)

馬蹄形住宅は、1925年から33年に建てられたベルリンの住宅団地です。

建築家のブルーノ・タウト、都市計画家のマーティン・ワグナー、庭園設計のレベレヒト・ミッゲ、オットーカー・ワグラーによって設計されました。

ベルリンの中心部と密接に関連しているこの団地開発は、全ての人にテラスガーデンのある家を与えるという社会的理想を実現しています。

また馬蹄形という名前の通り、団地全体でなんと長さ350メートルの湾曲した建築物となっています。

2008年には、世界遺産として「ベルリンのモダニズム6団地」のひとつとして登録されました。

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まとめ

今までにドイツで行ったことのある場所の中から、今後も訪れてみたい建築を選んでみました。厳選するのは、なかなか難しいですね。今後も随時更新したいと思います。ドイツの建築らしく、質実剛健なものが多いかと思えば、表現主義的な曲線を多用した建築もあり、一筋縄では語れません。やはり、時代に即したその多様性が面白いです。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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