皆さん、こんにちは、優良な投資情報の収集に勤しむ「投資家K」こと管理人シミズです。
ジムの10 things to watchから「なぜジムはこの銘柄を推すのか?」と「私たちが考えたほうが良い警戒すべきリスク(逆指標・ボラティリティ)」を深掘りします。
2026年1月、米国市場は非常に複雑な局面を迎えています。トランプ大統領によるFRBパウエル議長への更任否定や対イラン政策の軟化など、政治的な不透明感が一部解消される一方で、金融セクターの決算は「完璧」を求める市場の期待に応えきれず、株価が乱高下しています。しかし、その一方でTSMCの設備投資拡大など、AI需要の底堅さを裏付ける強力な材料も飛び出しています。
ジムのメールでは、期待値が高まりすぎた銀行株への警告から、エヌビディアやアップルを支える半導体エコシステムの強固さまで、2026年を勝ち抜くための鋭い視点が共有されています。
それでは、各項目の分析と、私たちが直面している市場の熱狂の裏側を見ていきましょう。
「管理人のシミズからの注意点」もご参考に。
ジム・クレイマーについて
みなさんは、テレビなどのオールドメディアだけでなく、かなり前からインターネット、Youtubeなどでも発信をしている、著名な金融コメンテーターであるジム・クレイマーを知っていますか?ジムは、元ヘッジファンドマネージャーで、現在はCNBCの金融番組『マッド・マネー』のホストを務める、アメリカで最も有名な金融コメンテーターの一人です。ジムはかつてヘッジファンド「Cramer Levy Partners」を共同設立し、運営していました。彼のコメントには、プロのトレーダーとして市場の裏側を知り尽くした経験が反映されており、個人投資家にとってかなり説得力のある解説をしているので人気があります。ただし、彼の推奨には賛否両論があります。
また、CNBCの金融番組『マッド・マネー』では個別の銘柄に対する「買うべきか」「売るべきか」という明確なアドバイスを、視聴者からの質問に答える形で提供するため、すぐに投資行動に移したい個人にも強く支持されています。実際に『マッド・マネー』で取り上げられた銘柄は、しばしば個人投資家の間で大きな話題となり、株価を動かします。そんなクレイマー氏が何をいっているのか、そしてクレイマー銘柄を冷静に分析するためにはどうすればいいのか。そんなテーマで今後少しづつ書いていきたいと思います。
私こと、「すむことブログの管理人」はかつて証券会社系シンクタンクに勤めており、株式、債券、金、その他ETFを基本に投資経験は15年ほど。インデックス投資を基本に資産を4つに分けて保有する「パーマネントポートフォリオ」を構成しつつ、ちょくちょくこのクレイマー氏の銘柄を少し買っています。パーマネントポートフォリオの構成は当初の3倍ぐらいに値上がりでしょうか。
クレイマー氏の銘柄買いはトータルでは、プラスです。しかし、なんと95%も下がった銘柄もあれば、しっかり稼いでくれるものもあります。私は、ジムの優良な投資情報である「Jim Cramer’s top 10 things to watch」を楽しみにしています。
ちなみに、この私のこのブログのトークスタイルは、私の好きだった山崎元さんに習い「ポジショントークなし」でいきたいと思っています。山崎元さんは、2024年1月1日に食道がんのため65歳で逝去されています。
今日のJim Cramer’s top 10 things to watchへのコメントです
1. 市場全体のセンチメントとトランプ発言
【ジム・クレイマーの推奨の背景】トランプ大統領がパウエル議長を解雇せず、イランへの攻撃も行わないと明言したことで、マクロ的な不確実性が後退したことをポジティブに捉えています。過去、ジムは政治リスクが後退した瞬間に買いを入れることで成功してきましたが、今回もその定石通り、地政学リスクの緩和を相場の支えと見ています。
【管理人のシミズからの注意点】政治的な発言は一晩で覆されるのが常です。ジムは安心感を示していますが、トランプ政権の政策は「交渉の道具」として使われることが多いため、発言を真に受けてレバレッジをかけるのは非常に危険です。ボラティリティの源泉は依然として健在であると認識すべきです。
2. Goldman Sachs (GS)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】投資銀行部門の手数料が25%増と爆発的に伸び、資産・ウェルス管理部門も予想を大きく上回った決算を高く評価しています。ジムは過去、ゴールドマンの決算を「経済の先行指標」として信頼してきましたが、今回は事前に利益確定を推奨するなど、過去の強気一辺倒な姿勢に比べて非常に慎重かつ機敏な動きを見せています。
【管理人のシミズからの注意点】これほどの内容でも株価が1.5%下落した事実は、市場がいかに「完璧」を求めているかを物語っています。ジムが早々に利益確定に動いたように、現在は良好なニュースが「売り材料」になる局面です。ジムの推奨に乗る際も、高値追いではなく、こうした材料出尽くしの調整を待つ忍耐が求められます。
3. BlackRock (BLK)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】運用資産残高(AUM)が14兆ドルに達し、あらゆる項目で予想を上回ったことを「完璧な回答」と絶賛しています。ジムはブラックロックをポートフォリオの柱として信頼しており、今回の決算でその地位がさらに強固になったと確信しています。過去の推奨と比較しても、今回のような「全方位でのビート」は極めて高い信頼性を持っています。
【管理人のシミズからの注意点】株価が2%上昇したことで、短期的にはやや過熱気味です。ジムは長期的なリーダーシップを強調していますが、運用資産の増大は市場全体の時価総額に左右されるため、市場が調整に入ればブラックロックも無傷ではいられません。ジムの熱狂に流されず、冷静なタイミングでのエントリーが必要です。
4. Morgan Stanley (MS)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】ウェルズ管理部門が2025年通算で記録的な純収益を上げ、投資銀行部門も47%の増益となったことを強調しています。ジムはモルガン・スタンレーの安定した収益構造を過去から高く評価しており、今回の決算もその信頼を裏付けるものとなりました。
【管理人のシミズからの注意点】好決算にもかかわらず株価が軟調だったのは、銀行セクター全体への不信感が影響しています。ジムの推奨背景はファンダメンタルズに基づいた正当なものですが、セクター全体の資金流出が起きている間は、個別銘柄の良さがかき消される「逆指標」的な動きになる可能性があるため注意が必要です。
5. 銀行セクター全体の圧力と Wells Fargo (WFC)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】銀行株が今週売られているのは、決算前に株価が上がりすぎたことによる「期待値の調整」であると分析しています。ジムはウェルズ・ファーゴに対して、他社が目標株価を下げる中で、あえて引き上げるという強気の姿勢を見せています。これは過去の「逆張り」の成功体験に基づいた行動と言えます。
【管理人のシミズからの注意点】ジムが市場のコンセンサスに真っ向から反論する時は、短期的には市場の売り圧力が勝ることが多いです。ウェルズ・ファーゴへの強気姿勢は、他のアナリストの弱気見通しと衝突しており、決算の不透明感が払拭されるまでは激しい乱高下が予想されます。
6. TSMC (TSM) と AI・デバイス需要
【ジム・クレイマーの推奨の背景】TSMCが設備投資予算を増額したことを、エヌビディア、アップル、メタにとっての強力な買いシグナルと捉えています。ジムは「AIバブルはない」と断言しており、TSMCの動きこそが実需の裏付けであると主張しています。過去、ジムがTSMCの動きを根拠にハイテク株を推奨した際の的中率は非常に高いです。
【管理人のシミズからの注意点】設備投資の増額は数年後の供給増を意味し、短期的にはコスト増にも繋がります。ジムは需要の強さを強調していますが、ハイテク株のバリュエーションは依然として高水準です。TSMCの好材料が既知の事実として織り込まれた後の反落には注意が必要です。
7. トランプ大統領の半導体関税措置
【ジム・クレイマーの推奨の背景】25%の関税が特定の半導体に課される一方で、米国のサプライチェーン構築に寄与するチップが除外されたことを、現実的な政策と見ています。ジムは、これが最終的には交渉のカードであり、無差別な打撃にはならないという楽観的な読みを持っています。
【管理人のシミズからの注意点】「重要であれば除外される」という解釈は非常に主観的であり、今後の政策運用次第で企業の利益を直撃します。ジムはディール(取引)の成立を前提にしていますが、貿易摩擦が激化した場合、半導体セクター全体のコスト構造が劇的に悪化するリスクを過小評価すべきではありません。
8. Broadcom (AVGO)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】ウェルズ・ファーゴによる格上げと、GoogleのTPU需要やカスタムチップの成長性を根拠に「売られすぎ」であると判断しています。ジムはブロードコムをAIインフラの隠れた主役として過去から推奨しており、今回の調整を絶好の仕込み場と見ています。
【管理人のシミズからの注意点】ブロードコムの株価は関税や中国規制のニュースに極めて敏感です。ジムが「売られすぎ」と言う時は、さらなるテクニカルな売りが続く局面も多いため、一括で購入するのではなく、時間分散をしてエントリーするのが安全策です。
9. Boeing (BA)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】バーンスタインが2026年のトップピックに選出し、目標株価を引き上げたことを強力に後押ししています。ジムは以前からボーイングの再生を信じてきましたが、今回のプロのアナリストによる太鼓判で、その確信が一段と深まっています。
【管理人のシミズからの注意点】ボーイングはジムのトラックレコードにおいて、最も「裏切られてきた」銘柄の一つです。品質問題や納期遅延が突発的に発生する体質は改善されておらず、ジムの強気が過去何度も逆指標となってきました。アナリストの評価だけで楽観視するのは非常に危険です。
10. 雇用統計と失業保険申請件数
【ジム・クレイマーの推奨の背景】失業保険の申請件数が予想を下回り、労働市場が依然として強固であることを示している点を分析しています。ジムはこれを、経済がリセッションを回避しつつ、緩やかな成長を続ける「ゴールドロークス(適温相場)」の証拠と見ています。
【管理人のシミズからの注意点】労働市場の強さは、FRBが利下げを急がない理由にもなります。ジムは好景気を歓迎していますが、市場が求めているのは「利下げを正当化する適度な弱さ」です。強い雇用データが続くと、金利高止まりが株価の重しになるという、ジムの読みとは逆のシナリオも想定しておくべきです。
彼の推奨はあくまで情報の一つとして利用し、感情的にならず最終的な投資判断を下しましょうね。
過去の推奨との比較と最終的な心得
過去のジムのメールとの比較:今回の案件の信頼性はどうか?
今回の推奨において、最も信頼が高いのは「TSMCの設備投資増を背景としたエヌビディア・アップルへの波及効果」です。これは実需に基づいた過去の成功パターンに完全に合致しています。一方で、ボーイングへの強気や、決算後の銀行株への執着については、過去の「負けパターン」に近い兆候が見られます。
特にゴールドマンやウェルズ・ファーゴで見られた「好材料での下落」は、ジムの分析が市場の需給関係とズレ始めている可能性を示唆しており、信頼性は「中程度」に留めるのが賢明です。
管理人シミズからの補足コメント
相場は、企業のファンダメンタルズだけでなく、トランプ政権の政策という巨大な変数が常に付きまといます。ジムは政策を「楽観的なディール」として捉える傾向がありますが、関税などの直接的なコスト増は企業の利益率を確実に削ります。
特に、銀行株が好決算でも売られる現状は、市場が将来の利益成長に対して非常に懐疑的になっている証拠です。ジムが推す「AIにバブルはない」という主張も、TSMCの数字が裏付けてはいますが、株価がその成長を何年分先取りしているかを冷静に計算する必要があります。
今はジムの熱量にそのまま乗るのではなく、彼が利益確定を勧めている銘柄には素直に従い、一方で彼が強硬に推奨する出遅れ銘柄(ボーイングなど)には慎重な姿勢を崩さないことが、資産を守るための最善の戦略となるでしょう。
この記事が皆さんの判断の助けになれば幸いです。
ブログ読者の皆さんは、ジムの推奨はあくまで情報の一つとして利用し、感情的にならず、ご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終的な投資戦略を確認してみてくださいね。
ジムのコメントは、市場の注目度と短期的な動きを知るための強力なツールです。長期的な成長トレンドに乗っている銘柄は、短期的なノイズに惑わされないという彼の信念を学ぶことができます。一方で、バリュエーションの壁(バリュエーションとは、企業や事業の価値指標であり、壁とはその現在の株価が割安か割高かを判断するための指標が低いこと)に直面する銘柄の推奨は、「逆指標」的、つまりな活用が賢明です。ジムの推奨を「買いのシグナル」ではなく、「要リサーチのサイン」として捉え、必ずご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終判断を下しましょう。
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