皆さん、こんにちは、優良な投資情報の収集に勤しむ「投資家K」こと管理人シミズです。
ジムの10 things to watchから「なぜジムはこの銘柄を推すのか?」と「私たちが考えたほうが良い警戒すべきリスク(逆指標・ボラティリティ)」を深掘りします。
2026年1月20日、米国市場はトランプ大統領によるグリーンランド買収提案と、それに伴うNATO諸国への関税威嚇という、地政学的に極めて異例なニュースで幕を開けました。市場は動揺し、金価格が急騰する一方で、AIモデルの進化がソフトウェア業界の根幹を揺るがすという「構造的変化」の足音も聞こえてきています。
ジムの最新メールでは、こうした政治的混乱から、アップルやメタの決算見通し、さらにはエネルギー市場の激変まで、今の相場を象徴するトピックが網羅されています。
それでは、ジムの分析と私たちが警戒すべきボラティリティの正体について、具体的に見ていきましょう。
「管理人のシミズからの注意点」もご参考に。
ジム・クレイマーについて
みなさんは、テレビなどのオールドメディアだけでなく、かなり前からインターネット、Youtubeなどでも発信をしている、著名な金融コメンテーターであるジム・クレイマーを知っていますか?ジムは、元ヘッジファンドマネージャーで、現在はCNBCの金融番組『マッド・マネー』のホストを務める、アメリカで最も有名な金融コメンテーターの一人です。ジムはかつてヘッジファンド「Cramer Levy Partners」を共同設立し、運営していました。彼のコメントには、プロのトレーダーとして市場の裏側を知り尽くした経験が反映されており、個人投資家にとってかなり説得力のある解説をしているので人気があります。ただし、彼の推奨には賛否両論があります。
また、CNBCの金融番組『マッド・マネー』では個別の銘柄に対する「買うべきか」「売るべきか」という明確なアドバイスを、視聴者からの質問に答える形で提供するため、すぐに投資行動に移したい個人にも強く支持されています。実際に『マッド・マネー』で取り上げられた銘柄は、しばしば個人投資家の間で大きな話題となり、株価を動かします。そんなクレイマー氏が何をいっているのか、そしてクレイマー銘柄を冷静に分析するためにはどうすればいいのか。そんなテーマで今後少しづつ書いていきたいと思います。
私こと、「すむことブログの管理人」はかつて証券会社系シンクタンクに勤めており、株式、債券、金、その他ETFを基本に投資経験は15年ほど。インデックス投資を基本に資産を4つに分けて保有する「パーマネントポートフォリオ」を構成しつつ、ちょくちょくこのクレイマー氏の銘柄を少し買っています。パーマネントポートフォリオの構成は当初の3倍ぐらいに値上がりでしょうか。
クレイマー氏の銘柄買いはトータルでは、プラスです。しかし、なんと95%も下がった銘柄もあれば、しっかり稼いでくれるものもあります。私は、ジムの優良な投資情報である「Jim Cramer’s top 10 things to watch」を楽しみにしています。
ちなみに、この私のこのブログのトークスタイルは、私の好きだった山崎元さんに習い「ポジショントークなし」でいきたいと思っています。山崎元さんは、2024年1月1日に食道がんのため65歳で逝去されています。
今日のJim Cramer’s top 10 things to watchへのコメントです
1. グリーンランド買収提案と関税リスク
【ジム・クレイマーの推奨の背景】トランプ大統領がグリーンランド買収に反対する国々に対し、関税を課すと示唆したことで市場が大幅安の気配を見せていることに注目しています。ジムの背景には、この動きがNATO加盟国との貿易摩擦を再燃させ、債券利回りの急上昇や安全資産である金への資金逃避を引き起こしているという現状分析があります。
【管理人のシミズからの注意点】地政学的なニュースによる市場の混乱は、ジムが得意とするマクロ分析の領域ですが、予測が非常に困難です。ジムは「米国リーダーシップの象徴」とするスコット・ベッセント財務長官の言葉を引用していますが、関税の実効性が不透明なうちは、株価の調整が長引くリスクを考慮すべきです。
2. Salesforce, Adobe, ServiceNow, Atlassian (SaaS関連株)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】AIモデル「Claude 4.5」の進化により、個別のコーディングが容易になったことで、既存のSaaSビジネスモデルが危機に瀕しているというメリアス社の分析を引用しています。ジムの背景には、高額な月額サブスクリプションを支払うよりも、AIで自社開発する方が安上がりになるという「SaaS不要論」が台頭し、株価の妥当性が揺らいでいるという強い危機感があります。
【管理人のシミズからの注意点】これは非常に破壊的な視点です。ジムはこれまでセールスフォースやアドビを高く評価してきましたが、AIによる「内製化」が進めば、これらの企業の成長神話は崩壊します。ジムがトレンドの変化を示唆する時は、これら大型ソフトウェア株のボラティリティが劇的に高まるサインであり、これまでのトラックレコード以上に慎重な判断が求められます。
3. Apple (AAPL)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】シティが目標株価を330ドルから315ドルへ引き下げたものの、ジム自身は依然として強気を維持しています。ジムの背景には、メモリチップのコスト増はアップルの価格決定力によって消費者に転嫁可能であり、7週連続の下落はあまりに売られすぎであるという、過去の成功体験に基づく逆張り的な確信があります。
【管理人のシミズからの注意点】7週連続の下げは、テクニカル的に非常に強い売り圧力を示しています。ジムは「AI搭載Siriの開発費に比べればメモリコストなど安いものだ」と楽観視していますが、消費者がiPhoneの値上げをどこまで受け入れるかは未知数です。ジムの推奨が「底打ち」のタイミングとズレる可能性を常に考えておくべきです。
4. Alphabet (GOOGL)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】UBSが目標株価を345ドルに引き上げた一方で、第4四半期の広告収入が期待ほど伸びない可能性を指摘していることに触れています。ジムの背景には、ドイツ銀行が370ドルという強気の目標を設定しているように、アナリスト間でも評価が分かれている中で、決算の「勝ち幅」が狭まっているというトレンドへの警戒があります。
【管理人のシミズからの注意点】アルファベットは常にAI競争の矢面に立たされています。ジムの周辺のアナリストが「ホールド(保持)」に留めていることは、現在の株価に上昇余地が少ないことを示唆しています。ジムが明確な買いを推奨していない点からも、決算後の急落リスクには十分に注意を払う必要があります。
5. Meta Platforms (META)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】UBSが目標株価を915ドルから830ドルへ引き下げたニュースを分析しています。ジムの背景には、目標株価が下がったとはいえ依然として47%以上の上昇余地があるという計算や、広告主導型企業の決算見通しが以前ほど盤石ではなくなっているという市場の変化があります。
【管理人のシミズからの注意点】メタは広告市場の冷え込みに最も敏感な銘柄の一つです。ジムが引用する「47%の上昇余地」はあくまでアナリストの予測であり、昨今の個人情報保護規制やAI投資の重荷を考えると、ボラティリティは非常に高く、逆指標になりやすい局面です。
6. IBM (IBM)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】エバーコアISIがIBMを「タクティカル・アウトパフォーム(戦術的に買い)」リストに追加し、新たなビッグテックの本命になりつつあると指摘しています。ジムの背景には、長年の低迷を経てIBMがAIとハイブリッドクラウドで再び成長軌道に乗り、今月の決算に向けて投資家の期待が集まっているというトレンドの転換があります。
【管理人のシミズからの注意点】IBMは過去に何度も「復活の兆し」を見せては投資家を失望させてきたトラックレコードがあります。ジムが好意的に取り上げ始めたことはポジティブですが、経営陣の2026年見通しが保守的である点は、期待が先行しすぎている可能性を物語っています。
7. ConocoPhillips (COP) とエネルギー株
【ジム・クレイマーの推奨の背景】JPモルガンがコノコフィリップスを「中立(ホールド)」へ格下げし、代わりにシェブロンを推奨した動きを伝えています。ジムの背景には、原油価格の下落傾向が続くなかで、エネルギーセクター内での銘柄の入れ替え(ローテーション)が起きているという構造的な変化への注目があります。
【管理人のシミズからの注意点】エネルギー株はジムの過去の予測でも特にボラティリティが激しい分野です。JPモルガンが格下げした直後に天然ガスが27%も急騰するという荒れた展開は、ジムのニュース解説が後手に回る典型的なパターンです。一日の値動きに翻弄されない冷静な視点が必要です。
8. 天然ガス市場の急騰
【ジム・クレイマーの推奨の背景】寒波と冬の嵐の予報により、天然ガス価格が2022年以来最大の一日上昇率(27%超)を記録したことに驚きを示しています。ジムの背景には、異常気象という外部要因がエネルギー需給を劇的に変え、関連銘柄の評価を一夜にして変えてしまうというコモディティ市場の恐ろしさとチャンスへの着目があります。
【管理人のシミズからの注意点】天然ガスは「未亡人製造機」と呼ばれるほど危険な投資対象です。27%という急騰は短期的な需給の歪みであり、ジムがこのトピックに触れる頃にはすでに価格が高騰しきっていることが多いです。ここからの追っかけ買いは、ジムの推奨が最悪のタイミングになるリスクを孕んでいます。
9. Texas Roadhouse (TXRH)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】TDコーウェンが「買い」でカバレッジを開始したことを好材料としています。ジムの背景には、テキサス・ロードハウスが他社が値上げをする中で価格を据え置き、顧客の支持を集めていることや、原材料インフレの終焉を占う重要な先行指標として同社を位置づけているという読みがあります。
【管理人のシミズからの注意点】ジムはレストラン株に非常に親和性が高いですが、消費支出が冷え込めば、いくら強固なビジネスモデルでも打撃は避けられません。ジムが「インフレ終焉の象徴」として持ち上げる時は、すでに株価に楽観が織り込まれている可能性が高いため、決算数値を確認するまでは慎重であるべきです。
10. Tapestry (TPR)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】シティが目標株価を124ドルから152ドルへ大幅に引き上げたことを受けています。ジムの背景には、コーチ(Coach)やケイト・スペード(Kate Spade)といったブランドがホリデーシーズンに非常に好調であったことや、高級小売セクターの中でもラルフローレンと並んで「最も愛されている銘柄」であるという実需の裏付けがあります。
【管理人のシミズからの注意点】トランプ大統領の関税威嚇は、これら高級ブランドの海外製造コストや輸出に直撃します。ジムは現在の好調さを強調していますが、地政学的リスクが表面化した際に真っ先に売られるのがこれら裁量的消費財です。ジムの「愛されている」という定性的な評価を鵜呑みにせず、関税の動向を注視してください。
過去の推奨との比較と最終的な心得
過去のジムのメールとの比較:今回の案件の信頼性はどうか?
今回のジムのメールは、これまでの「AIなら何でも買い」という姿勢から一歩進み、AIが既存のSaaS企業を破壊する可能性に言及するなど、よりシビアな分析にシフトしています。過去の彼のトラックレコードでは、このように業界の構造変化を指摘した際は、その後のセクター全体の調整を的中させることが多いです。
一方で、グリーンランド関連の政治的ニュースに対する楽観論や、急騰したエネルギー市場へのコメントについては、短期的なボラティリティに翻弄されるリスクが高く、信頼性は「中程度」と見るべきでしょう。
管理人シミズからの補足コメント
2026年の幕開けは、政治とテクノロジーがこれまでにない形で衝突しています。ジムが指摘する「SaaS株の危機」は、AIがもはや単なる「効率化のツール」ではなく、「競合そのもの」になりつつあることを示しています。
特に、ジムが推すアップルの「価格決定力」や、テキサス・ロードハウスの「顧客維持戦略」は、インフレと関税という二重苦の中で企業が生き残るための鍵となります。しかし、トランプ大統領の関税威嚇という「ブラックスワン(black swan event):英語で『予測不可能で甚大な影響を及ぼす稀な出来事』の意味」が飛び交う中で、ジムの強気発言は時に「買い場」を教えるのではなく、「逃げ場」を見失わせる原因にもなりかねません。
今は特定の銘柄に固執するのではなく、ジムが示す「AIによる業界再編」という大きな流れを注視しつつ、地政学リスクをヘッジする柔軟な姿勢が求められます。
この記事が皆さんの判断の助けになれば幸いです。
ブログ読者の皆さんは、ジムの推奨はあくまで情報の一つとして利用し、感情的にならず、ご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終的な投資戦略を確認してみてくださいね。
ジムのコメントは、市場の注目度と短期的な動きを知るための強力なツールです。長期的な成長トレンドに乗っている銘柄は、短期的なノイズに惑わされないという彼の信念を学ぶことができます。一方で、バリュエーションの壁(バリュエーションとは、企業や事業の価値指標であり、壁とはその現在の株価が割安か割高かを判断するための指標が低いこと)に直面する銘柄の推奨は、「逆指標」的、つまりな活用が賢明です。ジムの推奨を「買いのシグナル」ではなく、「要リサーチのサイン」として捉え、必ずご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終判断を下しましょう。
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