皆さん、こんにちは、優良な投資情報の収集に勤しむ「投資家K」こと管理人シミズです。
ジムの10 things to watchから「なぜジムはこの銘柄を推すのか?」と「私たちが考えたほうが良い警戒すべきリスク(逆指標・ボラティリティ)」を深掘りします。
米国の労働市場は停滞気味です。ADP雇用統計が予想を下回る中、市場の関心は「AIが既存のソフトウェアビジネスを食いつぶすのではないか」という不安と、それでも止まらないAIインフラへの巨額投資、そしてバイオ・外食セクターの明暗へと向かっています。
ジムの分析からは、単なる業績の良し悪しだけでなく、AIという新勢力が既存の巨頭たちをどう脅かしているのか、そのリアルな手触りが伝わってきます。それでは、本日の10トピックを詳しく見ていきましょう。
「管理人のシミズからの注意点」もご参考に。
ジム・クレイマーについて
みなさんは、テレビなどのオールドメディアだけでなく、かなり前からインターネット、Youtubeなどでも発信をしている、著名な金融コメンテーターであるジム・クレイマーを知っていますか?ジムは、元ヘッジファンドマネージャーで、現在はCNBCの金融番組『マッド・マネー』のホストを務める、アメリカで最も有名な金融コメンテーターの一人です。ジムはかつてヘッジファンド「Cramer Levy Partners」を共同設立し、運営していました。彼のコメントには、プロのトレーダーとして市場の裏側を知り尽くした経験が反映されており、個人投資家にとってかなり説得力のある解説をしているので人気があります。ただし、彼の推奨には賛否両論があります。
また、CNBCの金融番組『マッド・マネー』では個別の銘柄に対する「買うべきか」「売るべきか」という明確なアドバイスを、視聴者からの質問に答える形で提供するため、すぐに投資行動に移したい個人にも強く支持されています。実際に『マッド・マネー』で取り上げられた銘柄は、しばしば個人投資家の間で大きな話題となり、株価を動かします。そんなクレイマー氏が何をいっているのか、そしてクレイマー銘柄を冷静に分析するためにはどうすればいいのか。そんなテーマで今後少しづつ書いていきたいと思います。
私こと、「すむことブログの管理人」はかつて証券会社系シンクタンクに勤めており、株式、債券、金、その他ETFを基本に投資経験は15年ほど。インデックス投資を基本に資産を4つに分けて保有する「パーマネントポートフォリオ」を構成しつつ、ちょくちょくこのクレイマー氏の銘柄を少し買っています。パーマネントポートフォリオの構成は当初の3倍ぐらいに値上がりでしょうか。
クレイマー氏の銘柄買いはトータルでは、プラスです。しかし、なんと95%も下がった銘柄もあれば、しっかり稼いでくれるものもあります。私は、ジムの優良な投資情報である「Jim Cramer’s top 10 things to watch」を楽しみにしています。
ちなみに、この私のこのブログのトークスタイルは、私の好きだった山崎元さんに習い「ポジショントークなし」でいきたいと思っています。山崎元さんは、2024年1月1日に食道がんのため65歳で逝去されています。
今日のJim Cramer’s top 10 things to watchへのコメントです
1. Salesforce (CRM) とエンタープライズ・ソフトウェア
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 ADP雇用統計が低調だったことに加え、AIが企業の既存ビジネスを奪うという懸念が、セールスフォースなどのソフトウェア株を圧迫しています。ジムの背景には、雇用成長の鈍化がソフトウェア需要の減退に直結するという市場の警戒感がありますが、彼はこれを「AIによる破壊」という文脈で捉え直しています。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムはこれまでセールスフォースを長年推奨してきましたが、最近はAIによるディスラプション(破壊)リスクを強く意識しています。過去のトラックレコードでは、ジムが弱気になった時に底を打つこともありますが、現在のソフトウェアセクターは構造的な変化の真っ只中にあり、ボラティリティが非常に高いため慎重な見極めが必要です。
2. KKR, Blackstone (BX), Blue Owl (OWL)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 プライベート・エクイティ(PE)大手が投資するソフトウェア企業が、Anthropic(アンソロピック)のB2B戦略によって脆弱になっていると指摘しています。ジムの背景には、AIスタートアップが直接企業クライアントを狙い撃ちすることで、PEが保有する伝統的なソフトウェア企業の価値が毀損されるというトレンドへの危機感があります。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムはPE銘柄そのものよりも、彼らのポートフォリオ内にある「旧世代」の企業リスクを警告しています。これは間接的なリスク分析であり、直接的な株価下落に即座に繋がるわけではありませんが、PE銘柄を保有している場合は、その投資先がAIとどう競合しているかを確認する「逆指標」として活用すべきです。
3. Gartner (IT) と Thomson Reuters (TRI)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 AnthropicのAIツールが、ガートナーの技術リサーチやトムソン・ロイターの法的サービスを脅かす存在になると分析しています。ジムの背景には、AIが大量の判例を読み込み要約する能力を持ち始めているという事実がありますが、一方で「まだアソシエイト(若手弁護士)の代わりにはならない」と、その限界も冷静に見極めています。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムはAIの脅威を認めつつも、専門的な知見が必要な分野では完全な代替は先だと見ています。しかし、リサーチ業務の付加価値が下がれば、これらの企業の高収益体質が揺らぐ可能性があります。ジムの予測が現実味を帯びてくれば、株価はバリュエーションの再評価を迫られるため、長期的な下押し圧力に注意が必要です。
4. Nvidia (NVDA)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 OpenAIの最新の資金調達ラウンドに200億ドルという巨額投資を行う交渉が大詰めであることに注目しています。ジムの背景には、ジェンセン・ファンCEOへの直接インタビューを通じて得た「OpenAIへの絶対的な信頼と継続的な投資意欲」という確信があります。
【管理人のシミズからの注意点】 エヌビディアはもはや単なるチップメーカーではなく、AIエコシステム最大の投資家になりつつあります。ジムはこれを強力なポジティブ材料として伝えていますが、200億ドルという投資額の大きさは、万が一OpenAIの成長が鈍化した際のリスクも巨大化させることを意味します。ジムが絶賛する時こそ、投資規模の健全性に目を光らせるべきです。
5. Advanced Micro Devices (AMD)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 決算で「ビート・アンド・レイズ(予想上振れと上方修正)」を達成したにもかかわらず、株価が10%急落したことに疑問を呈しています。ジムの背景には、市場の期待値が上がりすぎて「強い数字でも十分ではない」と判断されたことへの、短期的な失望売りであるという分析があります。バーンスタインやバンク・オブ・アメリカが目標株価を引き上げたことを強調し、市場の短視眼的な反応を批判しています。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムは今回の下落を「AMDが注文をさばききれないほどの需要がある証拠」と見て買い場としていますが、10%の急落はテクニカル的な悪化を示唆しています。ジムが強気な時に株価が大きく下がるケースは過去にもあり、底打ちを確認するまではボラティリティに翻弄されるリスクがあるため、急いで全額投入するのは危険です。
6. Eli Lilly (LLY)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 ZepboundやMounjaroといったGLP-1(肥満症・糖尿病治療薬)の需要が爆発しており、第4四半期決算が予想を粉砕したことを絶賛しています。ジムの背景には、競合のノボ・ノルディスクが抱える供給問題をリリーも抱えているのではないかという市場の不安が、今回の数字で完全に払拭されたという確信があります。
【管理人のシミズからの注意点】 株価が1日で8.5%も急騰したのは、期待が確信に変わった瞬間です。ジムの推奨通りの展開となっていますが、リリーの株価はすでに非常に高い期待値を織り込んでいます。過去のトラックレコードを見ても、こうした好材料が出尽くした後に調整が入ることがあるため、急騰直後の飛びつきは避けるのが無難です。
7. Chipotle (CMG)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 2026年の既存店売上高が横ばいになるとの予測から株価が6%下落しましたが、ジムは「逆転の兆し」が見えていると主張しています。ジムの背景には、メニューの価格安定化と低価格メニューの導入により、4四半期連続で減少していた客足が回復に向かうという読みがあります。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムは「底入れ」を予測していますが、バンク・オブ・アメリカやパイパー・サンドラーが目標株価を引き下げている点は無視できません。ジムが独自のターンアラウンド(再生)ストーリーを語る時は、市場のコンセンサスと乖離していることが多く、逆指標になるリスクが高い局面です。客足のデータが実際に上向くのを確認してからでも遅くはありません。
8. GE Vernova (GEV)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 ベアードが格付けを「アウトパフォーム」に引き上げ、目標株価を923ドルへ大幅に上げたことを受けています。ジムの背景には、電力を大量消費するAIデータセンターのインフラ投資サイクルにおいて、同社の天然ガスタービンが最大の受益者になるという強固なトレンドへの信頼があります。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムはこの銘柄を1,000ドルに達すると予言するなど、非常に強い思い入れがあります。アナリストの目標株価も追いついてきましたが、期待値が極限まで高まっているため、少しでも成長に陰りが見えれば急落する可能性があります。ジムの熱狂に同調しすぎず、冷静な利益確定の視点も持っておくべきです。
9. Cloudflare (NET)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 BTIGが格付けを「買い」に引き上げ、目標株価を199ドルとしたことに注目しています。ジムの背景には、ウェブアプリケーション保護のコア市場における同社の長期的な成長機会が、依然として市場に過小評価されているという分析があります。
【管理人のシミズからの注意点】 ジムはパロアルトやクラウドストライクなどの競合も保有しており、サイバーセキュリティ全体に強気です。しかし、クラウドフレアは過去に決算発表後のボラティリティが非常に激しかった銘柄でもあります。ジムが「過小評価」と言う時は、市場が何らかの懸念を抱いている証拠でもあるため、決算前後の極端な動きには注意が必要です。
10. Texas Instruments (TXN) と Silicon Laboratories (SLAB)
【ジム・クレイマーの推奨の背景】 テキサス・インスツルメンツがシリコン・ラボを75億ドルで買収することに合意したニュースを取り上げています。ジムの背景には、この買収が産業用・消費者向けアプリのコネクティビティ(接続性)チップ市場におけるTIの支配力をさらに強めるという戦略的評価があります。
【管理人のシミズからの注意点】 買収発表を受けてTIの株価は3.5%下落し、シリコン・ラボは50%以上急騰しました。ジムは戦略を評価していますが、買収側(TI)の株価は統合コストや買収プレミアムへの懸念から、短期的には重くなるのが一般的です。ジムが長期的な戦略を褒める一方で、短期的には「逆指標」的にTIの株価が低迷し続ける可能性があるため、エントリーのタイミングには注意が必要です。
過去の推奨との比較と最終的な心得
過去のジムのメールとの比較:今回の案件の信頼性はどうか?
今回のジムの推奨は、AIという巨大な波が「インフラ(エヌビディア、AMD、GEバーノバ)」に恩恵をもたらす一方で、「既存のサービス(ソフトウェア、リサーチ、法律)」を浸食し始めているという非常にクリアな構図に基づいています。過去、ジムが新しい技術トレンドに対して過度に楽観的だった時期に比べると、現在の「AIによる既存ビジネスの破壊」への言及は非常に現実味を帯びています。リリーのような実利を伴う銘柄への信頼性は高いですが、チポトレのような「独自の復活論」を語る際は、過去の失敗例と同様に慎重に構えるべきでしょう。
管理人シミズからの補足コメント
2026年の市場は、もはや「AI関連なら何でも買い」というフェーズを終え、誰がAIの恩恵を受け、誰がAIに職を奪われるのかという冷酷な選別が始まっています。ジムがエヌビディアの巨額投資を支持する一方で、セールスフォースやガートナーに警鐘を鳴らすのはその象徴です。
特にAMDのような、好決算でも売られる今の相場環境は、投資家にとって非常に神経を使う局面です。ジムの熱い言葉の裏にある「数字」と「市場の期待値との乖離」を常に意識することが、生き残る鍵となります。
この記事が皆さんの判断の助けになれば幸いです。
ブログ読者の皆さんは、ジムの推奨はあくまで情報の一つとして利用し、感情的にならず、ご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終的な投資戦略を確認してみてくださいね。
ジムのコメントは、市場の注目度と短期的な動きを知るための強力なツールです。長期的な成長トレンドに乗っている銘柄は、短期的なノイズに惑わされないという彼の信念を学ぶことができます。一方で、バリュエーションの壁(バリュエーションとは、企業や事業の価値指標であり、壁とはその現在の株価が割安か割高かを判断するための指標が低いこと)に直面する銘柄の推奨は、「逆指標」的、つまりな活用が賢明です。ジムの推奨を「買いのシグナル」ではなく、「要リサーチのサイン」として捉え、必ずご自身のリスク許容度とファンダメンタルズ分析に基づいて最終判断を下しましょう。
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