2019年11月の週間売上ランキングを見ると不動産投資信託J-リートが外国株式インデックスETFの次に人気です。多くの人にJ-リートが支持されています。
今回は、不動産投資信託J-リートが外国株式インデックスETFの次に人気の理由について解説します。
本記事の内容
2019年は、不動産投資信託J-リートが投資信託全体の中でもかなり人気が高い商品でした。それは、不動産価格の上昇などにも支えられていますが、J-リートが分散投資の一つの選択肢となってきたという点も大きいかと思います。ここでは、J-リートの人気の理由について考えます。
基本的な資産形成に向けての投資方針は、分散投資と長期投資が一番です。その中で必須となるのが外国株式インデックスETFとなるでしょう。特に長期投資を行う場合は、必ず保有している金融資産であると思います。その分散投資のひとつとして、J-リートに魅力が集まっているというのが、週間売上ランキングで上位にきていることからもわかります。
私もJ-リートは保有しているので、今回はJリートが人気の理由について考えたいと思います。
目次
1.投資信託の販売金額人気ランキングを見てみましょう
SBIの販売金額人気ランキングより
順位は、
- 1位 ニッセイ日経225インデックスファンド
- 2位 ニッセイ外国株式インデックスファンド
- 3位 SBI・バンガード・S&P500インデックスファンド
- 4位 フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド
- 5位 One-MHAM新興成長株オープン
- 6位 三菱UFJ Jリートオープン
- 7位 eMaxisSlim米国株式(S&P500)
- 8位 レオス―ひふみプラス
- 9位 明治安田J-リート戦略ファンド
- 10位 eMaxisSlim先進国株式インデックス
となっています。
詳細は、外国株式インデックス系3本、J-リートが3本、日本株式インデックス1本、日本株式1本、先進国インデックス1本、新興国インデックス1本となっています。上位10位までの中に、J-リートが3本も入っていることから、J-リートが人気で多くの資金が集まっているのがわかります。多くの資金が集まることで、優良物件を購入することができるのでさらに好循環となります。
2.人気の理由1:配当金が高い
J-リートは、配当金の高さが魅力のひとつです。具体的に4位に入っている「フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド」で配当金がどの水準にあるのか見てみたいと思います。
現時点(2019/12/5)のデータで見てみます。
直近分配金で一口(10,672円)に対して、毎月120円(年間1,440円)の配当となっています。分配金利回りで年間14.74%となっており、現時点ではかなりの高利回りであることがわかります。
また、トータルリターンを見てみましょう。トータルリターンを見ることで、分配金と基準額の値上がりの両方からファンドのトータルのリターンを見ることができます。
直近1年での大幅なリターンがあるのがよくわかります。なんと直近1年で33.31%となっています。設定来で190.98%であり、ほぼ2倍という驚異的なリターンです。
「フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド」は、5年間平均でも10%を超えています。このファンドが人気であるのもよく分かります。
3.人気の理由2:分散投資
J-リートのみを保有している投資家は少ないと思います。やはりJ-リート自体を分散投資商品のひとつとして考えることで、大きなメリットが生まれてきます。それは、他の投資商品との値段の動きが違うことです。
直近5年のデータを見てみます。
ニッセイ日経225インデックスファンド
ニッセイ外国株式インデックスファンド
フィデリティ・Jリート・アクティブ・ファンド
評価額の動きが変わる理由はいくつかありますが、基本的には不動産という投資商品特有の契約に由来しています。
基本的には不動産契約が1年以上の長期の契約である点から、家賃収入が景気に左右されにくい。特に、大型の物件を所有することで大手企業の引っ越しなどのリスクが少ないといった利点があります。
また、投資家目線で言えば、景気が下向きになったときに土地価格まで影響が出る前に、投資信託自体を売ることでリスク回避ができるという点も挙げられます。
景気に左右されにくいということは、すぐに動かなくても様子を見る時間があるのです。それは大きなメリットです。でも、いざ動くとき(売るとき)は迅速に。
4.まとめ
今回は、不動産投資信託J-リートが外国株式インデックスETFの次に人気の理由についてみてみました。やはり、現在の配当金の高さに多くの資金が集まってきているようにみえます。多くの資金が集まると配当金が増えていきます。
人気の今だからこそ、売り時も一緒に考えていく必要があります。
5.最後に
S&P500などに連動した外国株式ETFも、J-リートも元本保証されている商品ではありません。元本割れしてしまうリスクは常にあります。株式、債権、コモディティ(金など)、現金、J-リートと投資先を分散させて、リスク回避ができる状態を維持しましょう。