「リノベーションの依頼先」として、建築家とリノベーション会社のことが知りたい方向け。
- リノベーションの依頼先はどこがいいのだろう?リノベーション会社(専門業者)がいいのか、建築家が良いのか?そんな疑問にお答えします。
先に回答を示しておきます!
「デザイン性」と「人間的な相性」が良い建築家が見つかり「価格」が許容できれば、建築家を選びましょう!
「手間暇がかからない」「価格がやっぱり一番」であれば、リノベーション会社が良いでしょう!
よし!リノベーションしよう!ん?誰にすれば良い?デザインにはこだわりたいし、でも費用は抑えたい。
建築家に頼むのって、なんか敷居が高そう。どんな人なんだろう。全然建築のことが知らないけど、大丈夫かな?
やっぱり、リノベーションの会社かな?
そんな人にもてもらいたい記事です。それではいきましょう!
目次
この記事では、リノベーションするにあたっての依頼先について考えてみたいと思います。
- リノベーションの依頼先にはどこがある?
- 現在の住まいの状況を確認しましょう
- どれだけ手間暇をかけられますか?
- どれだけ資金をかけられますか?
- 「建築家」と「リノベーション会社」の比較
- 結論
- まとめ
- リノベーション会社の紹介
リノベーションの依頼先にはどこがある?
リノベーションの依頼先にはどういった先があるのかというと、
- デザイン系のリノベーション専門会社
- 工務店を基本とするリフォーム会社
- 建築家
- できるだけDIY
の主に3つが選択肢として挙げられます。
ここでは、設備改善のリフォームと、セルフで行うDIYを除きます。
リノベーションをリフォームとは区別してデザイン重視の改修と捉えて、「デザイン系のリノベーション専門会社」と「建築家」のどちらが選択肢として良いのか考えてみたいと思います。
こちらの記事もご参考までに
現在の住まいの状況を確認しましょう
リノベーション を考えていく前に、まずは自分の状況を確認しておきましょう。
だいたい、以下のような状況にある人が多いのかと思います。
- 現在マンションに住んでいて、リフォームを考えている
- 現在一戸建てに住んでいて、リフォームを考えている
- これから中古マンションの購入と、リフォームを同時に行うことを考えている
- これから中古一戸建て購入と、リフォームを同時に行うことを考えている
- 新築の建売住宅を購入して、リフォームを同時に行うことを考えている
それによって最適解が違ってきます。
どれだけ手間暇をかけられますか?
リノベーションは、手間暇のかけ方が人によってかなり異なると思います。
- 自分のデザインをしっかり持って、それを実現していきたいのか
- 好みの建築家がいて、そのデザインによる家に住みたいのか
- デザイン会社の事例を比較しながら自分の好みのデザインを見つけたいのか
そうした要望により、かなり完成までの苦労が変わってきます!
どれだけ資金をかけられますか?
これは、とっても大きな問題です。
住宅購入はとにかく大きなお金がかかります。
リノベーションについても、やりたいことによって、かかる費用は、数百万円から数千万円まで大きな差が発生します。
どれだけの「資金」を使って、「何を」「どこまでやりたいのか」をはっきりさせておかなくてはいけません。
- 例:資金3000万円(中古マンションの購入からリノベーション完成まで)
- 例:資金2500万円(マンションは購入済み、リノベーションのみ)
などです。
「建築家」と「リノベーション会社」の比較
それでは、「建築家」と「リノベーション会社」の比較をしてみます。この二つの選択肢を比較することで、両者の特徴がよくわかります。
そうすると、自分のやりたいことを実現するためにどちらに依頼すれば良いか、かなり見えてくるかと思います。
早速ですが、比較表を作ってみました。この比較表に沿って解説していきます。
比較項目 | 建築家 | リノベーション会社 |
---|---|---|
デザイン性 | ◎ 建築家個人に依存 (方向性は一つ) | ◯ リノベ会社のデザイナー に依存(複数の方向性あり) |
価格 | △ 設計料として 工事とは別の支払いが必要 | ◎ 設計と施工が一体 の料金設定となっている |
手間 | △ 関わり方によりますが 最終承認が全て必要 のため手間は多い | ◎ リフォーム済みを購入 する場合は手間はほぼゼロ |
ワンストップ サービス | × こうしたサービスはなし 設計のみですが 施工を管理することで リノベ会社にない利点も! | ◎ これが大きな利点 (物件探しからリノベまで 一体となったサービス) |
断りやすさ | △ 関わり方によりますが かなり設計がすすむと 断りにくいかも | ◯ 会社組織なので 比較的キャンセルの連絡 はしやすい |
親密度 | ◎ 建築家にとっても 自分のデザインが 世に出るので親密度は たかくなります | △ ここは会社なので もちろん担当者に よりますが ある程度ドライな感じ |
それでは、ひとつひとつ検証していきます。
デザイン性
デザイン性は、建築家をより高く評価しました。それは、決してリノベーション専門会社が劣っているというわけではありません。
建築家には強い個性があります。その建築家独特のデザインが気に入っている場合は、リノベーションを依頼にするにあたって、もっとも重要なファクターとなると思います。
リノベーション会社のデザインは、その一方で「ある程度の多くの人々に受け入れてもらいやすい」デザインをしています。
そのため、建築家に比べると強い個性があるというわけではありません。
しかしこれは逆を返せば、「もし売りたいときに売りやすい」ということでもあります。
リノベーションをする前から「売ること?」と思うかもしれませんが、それも一つのデザインを選んでいくときのファクターとなると思います。
価格
価格は、リノベーション会社の方を高く評価しました。
これは、リノベーション会社が設計施工一体であるということが大きく影響しています。
建築家は、設計と施工分離しており、設計して、施工会社は別途相見積もりをとって選び、その施工会社を監理するということになります。
つまり、設計と施工監理が建築家の仕事なのです。
建築家の設計費用は法律である程度縛りがあるのですが、ざっと計算すると総工事費(効果の材料とかは使わずに通常の材料として)の10−15%ぐらいとなっています。
つまり、2000万円の工事費がかかるリノベーションの時は、200−300万程度の別払いが必要です。
そのため、施工は相見積もりによって適切な価格を選択できるのですが、全体としての総費用で言うとやはりリノベーション会社に軍配が上がります。
ここは、リノベーション会社のビジネスモデル的に仕方ないですね。
手間
手間に関しては、リノベーション会社の方を高く評価しました。
しかし、何を手間と思うかは人によって異なります。
自分の好きな空間を建築家と話し合う時間は、決して手間のかかる時間というわけではありません。むしろ、楽しい時間となるものでもあります。
そうしたことを楽しめる場合は、この評価は少し変わってきます。
建築家は提案を行いますが、最終決断はクライアントが行います。
もちろんそれは、リノベーション会社も同じですが、そうした手間暇がリノベーションには結構かかってきます。
リノベーション会社は、こうした手間をできるだけ削減するようにしています。
ワンストップ・サービス
「ワンストップ・サービス」に関しては、リノベーション会社の方を高く評価しました。
というよりも、これは職種の問題です。
建築家は、設計が専門です。もちろん、要望があれば物件探しから行う場合もありますし、資金計画などにアドバイスすることもありますが、基本は設計が主眼にあります。
一方で、リノベーション会社は以下のプロセスの全てがビジネスに入っています。
- 物件探し
- 購入手続き(法律的な売買契約も全て)
- 設計
- 施工
- 引き渡し
そのため、この全てを一つの業者で行う「ワンストップサービス」を提供していることが多いです。
これは、実はWin-Win(両方とも得する)関係なのです。
物件探しから引き渡しまでのプロセスで、トータルで儲けを出せば良い構造になっているので、リノベーション会社は、それぞれのプロセスで最適な構造(つまり余計な手間を排除)とすることで、価格を安くしながら、利益を確保することができます。
一方で、クライアントは一箇所で全てのプロセスを終了できるので、最後までの資金計画や時間を、リノベーション会社だけで見積もることができます。
これは、本当に良いサービスだと思います。(建築家も見習わないといけないと思います!)
数千万円という高額な買い物になるので、そうした全体像が見えることはとても重要です。
というこで、「ワンストップサービス」はとても流行っているのですね!
断りやすさ
これもリノベーション会社の方を高く評価しました。
それは、個人的な付き合いになりやすい「建築家」よりも、ビジネスライクな「リノベーション会社」の方が断りやすいのは、まあ当然といえば当然でしょう!
親密度
こちらは、建築家を高く評価しました。
親密度は、圧倒的に建築家ですね。
クライアントの要望を実現すべく、全身全霊をかけて建築家は、住宅デザインを行ってくれることが多いです。
ときに人気の売れっ子建築家はそうでない場合もありますが、それは例外。
頻繁な打ち合わせを重ね、ときには飲みに行ったりして、クライアントを知れば知るほど、デザインを洗練させていくものです。
親密度が高いと、言いにくいことも出てきたりしますが、逆にいろいろ言えたりすることもあり、建築家との相性もとても大事です。
リノベーション会社は、その分ドライですが、これも悪いわけではないですし、親密度は担当者によっても大きく変わってきます。
結論
というわけで結論です。
まず、評価を簡潔にまとめてみましょう!
<建築家>
- デザイン ◎
- 価格 △
- 手間 △
- ワンストップサービス
- 断りやすいさ △
- 親密度 ◎
<リノベーション会社>
- デザイン ◯
- 価格 ◎
- 手間 ◎
- ワンストップサービス ◎
- 断りやすいさ ◯
- 親密度 △
ということで、結論としては、
- 「デザイン性」と「人間的な相性」が良い建築家が見つかり「価格」が許容できれば、建築家を選びましょう!
- 「手間暇がかからない」「価格がやっぱり一番」であれば、リノベーション会社が良いでしょう!
まとめ
この記事では、リノベーションの依頼先として、「リノベーション会社(専門業者)」と「建築家」を比較して見ました。
どちらも、クライアントの要望の答えて、良い家にしてあげたい!!という気持ちは変わりません。
物件は出会いです!
そして、業者さん、建築家とも出会いです。
とにかく、いろんな出会いをして、比較して、最適な住宅を見つけることができると嬉しいです。
リノベーション会社の紹介
どんなデザインが好みかが異なるので個別の建築家のご紹介はできないのですが、ここでは2つほどリノベーション会社をご紹介しておきます。
詳しくは以下の記事をご覧ください。