建築家 ブルーノ・タウトは、日本の近代建築を考える上でかならず出てくる建築家ですね。
ブルーノ・タウトは、ドイツの東プロイセン・ケーニヒスベルクが出身で、ドイツで頭角をあらわすも、その後ナチスに追われてドイツを脱出して、日本を経由してトルコに渡ります。
当時の流行でもありましたが、建築デザインの分類で言うと表現主義の建築家といえます。
ブルーノ・タウトは1880年生まれで、同じ生まれにウィリアム・メレル・ヴォーリズ、佐野利器がいます。
というわけで、今回はブルーノ・タウトを知るための厳選書籍のご紹介です。
本記事の内容
本記事では、ブルーノ・タウトを知るための厳選書籍を紹介します。ブルーノ・タウトは、建築家というよりも日本文化を再評価した人物として知られています。しかし、ブルーノ・タウトの表現主義の建築は、なかなか魅力的です。大規模なものはトルコに残されているので、興味がある人は行ってみると面白いと思います。
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目次
- ブルーノ・タウトの工芸―ニッポンに遺したデザイン (LIXIL BOOKLET)
- 建築家ブルーノ・タウト —人とその時代,建築,工芸—
- 日本美の再発見 増補改訳版 (岩波新書)
- 図説精読 日本美の再発見: タウトの見た日本
- ニッポン―ヨーロッパ人の眼で観た
1. ブルーノ・タウトの工芸―ニッポンに遺したデザイン (LIXIL BOOKLET)
こちらは、ブルーノ・タウトの新しい側面が見えます。
特にタウトがデザインした工芸品を中心に見ているのが面白いですね。
益永研司氏の撮り下ろしの写真もあり、またタウト建築にある色彩豊かなデザインが工芸品にも見られます。
当時の記録写真や解説によってブルーノ・タウトの時代が見えてきます。
ドイツ人建築家ブルーノ・タウト(1880-1938)は1933年に来日し、約3年半日本に滞在した。それ以前のタウトは、自然や宇宙に向き合い、色彩豊かで使い易いデザインを提唱し、ベルリンを中心に多くの住宅作品を残していた。一方、日本では建築の仕事にあまり恵まれないなか、高崎の工芸指導所において、専門外の工芸品製作に取り組む機会を得る。タウトは地場の素材と伝統技術の積極的な活用を通して、漆工、木工、竹工、染織など、わずかな期間に数百点以上の工芸品を生み出した。それらは実用的で無駄がなく、簡素な美しさがあった。タウトは、風土に残る純粋なものを愛する、という自身の明確な価値観を、建築のみならず工芸分野にも適用したのではないか。 本書では、まずタウトデザインの工芸品を、益永研司氏の撮り下ろしの写真でたっぷりと紹介。タウトの建築になぞらえて、鮮やかな色彩空間で捉えた工芸品の数々は、これまでとは違う新たな表情を見せる。また、日本で唯一の弟子と呼ばれた故水原徳言氏が記した文章を、当時の記録写真や解説を交えて掲載し、タウトの日本滞在時の素顔や実情を細かく伝える。また、タウトの日記や記録などもひも解きながら、彼が尊重していた日本文化とは何かを探る。さらに論考では、彼のベースとなる建築作品とそこに貫かれた思想を紹介し、そこから見える工芸観を詳らかにする。昭和初期の日本の工芸デザインに一石を投じたタウトの存在に迫る一冊。 ■目次 ブルーノ・タウトの工芸作品 ──螺鈿/木工/竹工/硝子/漆/照明/椅子/玩具 建築家の休日 水原徳言 面影を求めて ──意匠/手技/次代へ/再考 (LIXILのサイトより https://livingculture.lixil.com/publish/—-3/)
2. 建築家ブルーノ・タウト —人とその時代,建築,工芸—
こちらは、建築家としてのブルーノ・タウトに焦点を絞っています。
特に、世界文化遺産に指定された4店の住宅などを通して、建築家ブルーノ・タウトに迫るものです。
私は、色彩豊かなブルーノ・タウトデザインは結構好きですね。
ドイツに生まれ、一時期を日本で過ごし、桂離宮の再発見などにより、今なお私たち日本人に馴染みの深い建築家/工芸家ブルーノ・タウトについて、波乱に満ちた生涯とその時代背景、建築(世界文化遺産の4作品、ほか)と工芸における多彩な活動などを、建築家の視点に立ちつつ、一般的な言葉で興味深くまとめる本。(引用 オーム社サイトよりhttps://www.ohmsha.co.jp/book/9784274209048/)
3. 日本美の再発見 増補改訳版 (岩波新書)
こちらは、一般に知られることになったブルーノ・タウトの最も有名な著作です。
飛騨白川の農家および秋田の民家に美を見つける視点は、柳田国男や今和次郎などの視点にも通じるものがあります。
桂離宮をはじめ、伊勢神宮、飛騨白川の農家および秋田の民家などの美は、ドイツの建築家タウトによって「再発見」された。彼は、ナチスを逃れて滞在した日本で、はからずもそれらの日本建築に「最大の単純の中の最大の芸術」の典型を見いだしたのであった。日本建築に接して驚嘆し、それを通して日本文化の深奥に遊んだ魂の記録。(Amazonより)
4. 図説精読 日本美の再発見: タウトの見た日本
上記の、「日本美の再発見」を精読するための本です。
各記述に注を付して、スケッチや日記などでより文章の中身を深めていきます。
大学院の授業みたいで楽しいですね!
桂離宮をはじめとする名建築はもちろんのこと,旅で出会った秋田,高山,下呂など地方の町と人のことも愛情たっぷりに語る――タウトの美意識が結晶した『日本美の再発見』は多くの日本人に読み継がれてきた.一冊をより味わうために細やかな注を付し,スケッチ,日記などを収録する.石元泰博,松村芳治両氏の美しい写真を多数掲載.(Amazonより)
5. ニッポン―ヨーロッパ人の眼で観た
こちらは、ブルーノ・タウトの最初の日本印象記です。
桂離宮を絶賛して、その対極として日光東照宮を位置させます。
まあ、この図式は今考えると当たり前のようにも思えますが、やはり外部からの視点が重要なことがよくわかります。
ドイツの世界的建築家ブルーノ・タウトは、1933年に憧れの日本を訪れた。伊勢神宮や桂離宮など日本古来の建築にふれたタウトは、そこに日本美の極致を見た。簡素・単純・静閑・純粋――それらの絶妙な均斉を具現した桂離宮を絶賛、その対極として華美な日光東照宮を捉え、さらに仏像、能、歌舞伎などにも深い関心をよせた。日本文化の再評価に大きな影響を与えた、タウトの最初の日本印象記。(講談社BOOKクラブより)
最後に
如何でしたか?今回は、建築家 ブルーノ・タウトを知るための厳選書籍【【5選】を紹介しました。ブルーノ・タウトは、建築家、工芸デザイン、文化評論家などの側面があります。しかし、その原典には建築があるのが親近感が湧いています。是非読んでみてください。
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