カズオ・イシグロについて
カズオ・イシグロは、長崎市新中川町で、生まれました。
父は海洋学者で、1960年に国立海洋研究所の招きで渡英してイギリスに住み始めます。
サリー州・ギルフォードに移住して、卒業後にギャップ・イヤーを取り、北米を旅行したりしたそうです。
1974年にケント大学英文学科、1980年にはイースト・アングリア大学大学院創作学科に進んで、作家マルカム・ブラッドベリの指導を受けます。
その後、小説を書き始めました。
1983年にイギリスに帰化します。
1986年、長崎を仮想の舞台にした日本人を描いた第2作『浮世の画家』でウィットブレッド賞を受賞します。
1989年、英国貴族邸の老執事の語りによる第3作『日の名残り』でブッカー賞を35歳の若さで受賞します。
1995年、第4作『充たされざる者』、2000年、戦前の上海租界を描いた第5作『わたしたちが孤児だったころ』、2005年、『わたしを離さないで』を出版する。
2005年のブッカー賞の最終候補に選ばれました。
2015年、長編作品の『忘れられた巨人』を英国、米国で同時出版します。
2017年、ノーベル文学賞を受賞しました。
受賞理由は以下の通りです。
「壮大な感情の力を持った小説を通し、世界と結びついているという、我々の幻想的感覚に隠された深淵を暴いた」
これからも読み続けたい、新しい本の出版が待ち遠しい小説家ですね！！
目次 − カズオ・イシグロの厳選書
ここでは、カズオ・イシグロの厳選書【10選】について紹介します。
- クララとお日さま
- わたしを離さないで
- 日の名残り
- 忘れられた巨人
- 遠い山なみの光
- 夜想曲集
- 充たされざる者
- 浮世の画家
- わたしたちが孤児だったころ
- 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー ノーベル文学賞受賞記念講演
１. クララとお日さま（2021年発売 最新作）
- おすすめ度：★★★★★
- 人 気 度：★★★★
- マニアック度：★★★
あらすじ：ノーベル文学賞受賞後の第一作。カズオ・イシグロ最新作、2021年3月2日（火）世界同時発売！ ＡＩロボットと少女との友情を描く感動作。
２. わたしを離さないで
- おすすめ度：★★★★
- 人 気 度：★★★★
- マニアック度：★★★
あらすじ：優秀な介護人キャシー・Ｈは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設へールシャムの親友トミーやルースも「提供者」だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度……。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく。解説：柴田元幸
３. 日の名残り
- おすすめ度：★★★★★
- 人 気 度：★★★★★
- マニアック度：★
あらすじ：短い旅に出た老執事が、美しい田園風景のなか古き佳き時代を回想する。長年仕えた卿への敬慕、執事の鑑だった亡父、女中頭への淡い想い、二つの大戦の間に邸内で催された重要な外交会議の数々……。遠い思い出は輝きながら胸のなかで生き続ける。失われゆく伝統的英国を描く英国最高の文学賞、ブッカー賞受賞作。
４. 忘れられた巨人
- おすすめ度：★★★★
- 人 気 度：★★★
- マニアック度：★★★★
あらすじ：奇妙な霧に覆われた世界を、アクセルとベアトリスの老夫婦は遠い地で暮らす息子との再会を信じてさまよう。旅するふたりを待つものとは……ブッカー賞作家が満を持して放つ、『わたしを離さないで』以来10年ぶりの新作長篇！
５. 遠い山なみの光
- おすすめ度：★★★★
- 人 気 度：★★★
- マニアック度：★★★
あらすじ：イギリスに暮らす悦子は、娘を自殺で失った。喪失感に苛まれる中、戦後混乱期の長崎で微かな希望を胸に懸命に生きぬいた若き日々を振り返る。新たな人生を求め、犠牲にしたものに想いを馳せる。『女たちの遠い夏』改題。
６. 夜想曲集
- おすすめ度：★★★★★
- 人 気 度：★★★★
- マニアック度：★★
あらすじ：ベネチアのサンマルコ広場を舞台に、流しのギタリストとアメリカのベテラン大物シンガーの奇妙な邂逅を描いた「老歌手」。芽の出ない天才中年サックス奏者が、図らずも一流ホテルの秘密階でセレブリティと共に過ごした数夜の顛末をユーモラスに回想する「夜想曲」を含む、書き下ろしの連作五篇を収録。人生の黄昏を、愛の終わりを、若き日の野心を、才能の神秘を、叶えられなかった夢を描く、著者初の短篇集。
７. 充たされざる者
- おすすめ度：★★★★
- 人 気 度：★★★
- マニアック度：★★★
あらすじ：世界的ピアニストのライダーは、あるヨーロッパの町に降り立った。「木曜の夕べ」という催しで演奏する予定のようだが、日程や演目さえ彼には定かでない。ただ、演奏会は町の「危機」を乗り越えるための最後の望みのようで、一部市民の期待は限りなく高い。ライダーはそれとなく詳細を探るが、奇妙な相談をもちかける市民たちが次々と邪魔に入り……。実験的手法を駆使し、悪夢のような不条理を紡ぐブッカー賞作家の異色作。
８. 浮世の画家
- おすすめ度：★★★★
- 人 気 度：★★★
- マニアック度：★★★
あらすじ：戦時中、日本精神を鼓舞する作風で名をなした画家の小野。多くの弟子に囲まれ、大いに尊敬を集める地位にあったが、終戦を迎えたとたん周囲の目は冷たくなった。弟子や義理の息子からはそしりを受け、末娘の縁談は進まない。小野は引退し、屋敷に籠りがちに……。著者による序文を収録した新版。
９. わたしたちが孤児だったころ
- おすすめ度：★★★★★
- 人 気 度：★★★★★
- マニアック度：★
あらすじ：上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが……現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。
１０. 特急二十世紀の夜と、いくつかの小さなブレークスルー ノーベル文学賞受賞記念講演
- おすすめ度：★★★★★
- 人 気 度：★★★★
- マニアック度：★★★★
あらすじ：デビュー前の若き日々から現在にいたるまでの問題意識、思い出の中の日本について、そして現代社会の諸問題にどう立ち向かっていくか。日系イギリス人作家カズオ・イシグロのノーベル賞受賞記念公演を書籍化。原文と土屋政雄による日本語訳を収録した対訳版！
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