桂離宮は、京都市西京区桂にあるかつての皇族の別荘・庭園です。
日本的な美意識が建物と庭園に表現されているといわれています。
建築家ブルーノ・タウトやヴァルター・グロピウスといった、世界的な建築家に評価されて、改めて日本の美意識を表現した場として見直されたと言うことはよく知られています。
特に1933年に来日した建築家ブルーノ・タウトは桂離宮を絶賛しています。
なんと、古書院の月見台から庭園を見て涙したと言われています。(すごいですね!)
そして、桂離宮に関する重要な書籍を残しています。(後ほどご紹介します!)
桂離宮は、江戸時代に皇族(八条宮)の別邸として造られました。
江戸時代初期の当初の庭園と建築物がそのまま残っていて、当時の文化の高さがわかります。
また、この回遊式の庭園は日本庭園の見本とも言われます。
建築物は書院造で、一部数寄屋風となっています。
興味のある人は、機会があれば以下から予約できるので行ってみましょう!
というわけで、今回は「桂離宮」を知るための厳選書籍のご紹介です。
本記事の内容
本記事では、「桂離宮」を知るための厳選書籍を紹介します。「桂離宮」は、ただ見に行ったのではもったいないですね。やっぱり歴史と見所を知っていると、10倍は楽しめます。京都に行った時にはぜひとも見ておきたい建築です。予約が必要なので、是非とも早めに確認してくださいね!
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目次
1. 石元泰博 桂離宮 新装版
こちらは2014年発行の新装版です。
やはりモノクロの写真はいいですね。色がそぎ落とされることで、その構成されている簡潔な建物や庭園のフレームに目がいきます。
石元泰博の貴重な写真集として持っておいて損はない一冊です。
(新装版は、2010年刊行の限定生産版をリサイズした商品となります) 2010年刊行の限定生産版『石元泰博 桂離宮』は、第45回造本装幀コンクールにおいて、「経済産業大臣賞受賞」「日本印刷産業連合会会長賞」の二つの賞を受賞いたしました。 写真家・石元泰博が1954年に撮影した「桂離宮」を、半世紀の時間を経て世に問う、平成版「石元泰博 桂離宮」です。一部、1981年撮影の作品も加えて、新たなエディトリアルと印刷技術により構成しました。 石元泰博の眼が捉えた桂離宮の美の本質をモノクローム写真で堪能することができます。
2. つくられた桂離宮神話 (講談社学術文庫)
これは、歴史書です。
結構、学会でも問題視された書籍になります。書いてある内容はかなり面白いですね。歴史書の読み方だったり、方法論だったの是非はおいておいて、わたしはこうした「絶賛」の陰にある政治的なものは、多かれ少なかれ絶対に存在すると思います。
鵜呑みにするのではなく、「見る目を作る」という意味も込めて読んでみると面白いと思います!
〈桂離宮の発見者〉とされるドイツの建築家ブルーノ・タウトは1933年に来日、翌年「ニッポン」を刊行し、簡素な日本美の象徴として桂離宮を絶讃した。著者は、タウトに始まる桂離宮の神格化が、戦時体制の進行にともなうナショナリズムの高揚と、建築界のモダニズム運動の勃興を背景に、周到に仕組まれた虚構であったことを豊富な資料によって実証する。社会史の手法で通説を覆した画期的日本文化論。
3. ブルーノ・タウト 桂離宮とユートピア建築
こちらは、ブルーノ・タウトを知る上で重要な書籍です。
ブルーノ・タウトはどういった状況の時に、日本の来日したのでしょう?
それは、戦争の影響でした。
ナチスからの迫害を逃れて来日し、その後トルコへ渡ってイスタンブールで亡くなります。
そんな、大変な時代の中で日本に来たので、日本では落ち着いて時間が取れたのでしょう。
桂離宮を絶賛したブルーノ・タウト自身のことを知ることができます。
ワタリウム美術館で開催した「ブルーノ・タウト展」を記念し、ついに本書刊行。スケッチ集『画帖桂離宮』、ユートピアの世界『アルプス建築』、ベルリンの集合住宅(ジードルング)を中心に、タウトの代表作約200点を一挙に掲載。展覧会のための書下ろしテキストも収録。
4. 桂離宮に学ぶ 敷石と飛石の極意
これは、敷き石の話です。
じつは、造園の敷き石に限った話は、専門書があまりないのでとても貴重です。
これを知ってから桂離宮に行くと、見るべきポイントが180度変わります。
足元の敷き石こそが、庭園をみる場を作る上で重要であることがわかります。
ということで、行く前にぜひ読んでみましょう!
はじめに 第1章:時を越えた永遠の造形美 桂離宮の飛石と敷石を歩く 第2章:列島縦断 現代ニッポンの敷石と飛石 第3章:列島縦断 作庭者12人の流儀 現代ニッポンの敷石と飛石 第4章:新感覚 敷石と飛石の試み 第5章:日本全国 我が故郷の敷石と飛石 日本の伝統的文化である造園において、かつて技術の伝達は携わる者が身を以て体得するものであったが、現代の日本では造園技能検定のように国家資格として認定されるものとなっている。このための参考図書が必要とされているが、今までの経過から役に立つものは非常に少ないのが現状である。 著者は長い間、作庭に関す雑誌の編集に従事して日本全国の庭と造園家を取材してきた。本書は日本の造園美の代表といわれる敷石と飛石をテーマに、その極致である桂離宮をメインに紹介、解説し、さらに全国の作庭名人を取材して、その代表作と極意を解説する。
5. 日本美の再発見 増補改訳版 (岩波新書)
こちらは、説明不要なぐらい有名なブルーノ・タウトの主著です。
「日本美の再発見」により、桂離宮のすばらしさが改めて認識されました。
こういうことって今も多いですよね。
普段気づかない価値は、実は目の前にあるのです。
桂離宮をはじめ、伊勢神宮、飛騨白川の農家および秋田の民家などの美は、ドイツの建築家タウトによって「再発見」された。彼は、ナチスを逃れて滞在した日本で、はからずもそれらの日本建築に「最大の単純の中の最大の芸術」の典型を見いだしたのであった。日本建築に接して驚嘆し、それを通して日本文化の深奥に遊んだ魂の記録。
最後に
如何でしたか?今回は、「桂離宮」を知るための厳選書籍を紹介しました。「桂離宮」は、建築だけでなく、庭園とセットになって本当に素晴らしい空間がつくらえています。そして、公開されていますので予約すれば誰でも見にいけます。外国人観光客にも人気なので、まだ観光客が少ない今のうちにぜひとも行っておくことをお勧めします。
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