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アアルト「マイレア邸」を知る厳選書籍【5選】+見学予約

アルヴァ・アアルトは、みなさんご存知のようにフィンランドを代表する、そして20世紀を代表する世界的な建築家です。マイレア邸は、アールトが彼のキャリアの中で設計した最も重要な建物の1つと見なされています。

マイレア邸は、ハリーとマイレ・グリッヒセンのために設計した別荘です。

グリッヒセンは裕福な夫婦であり、彼らはフィンランドの前衛的デザインを牽引するアールトに別荘設計を任せました。

マイレア邸の計画は、アアルトが以前に使用したこともあるL字型です。

片側にセミプライベートを作成し、反対側にパブリックを対峙させています。

芝生とスイミングプールはLの角度にあり、さまざまな部屋から見下ろすことができます。水平線と張り出しは地表面を反映しており、湾曲したプールは近くの森林地形に沿っています。

メインファサードはより堅固でフォーマルなムードを持ち、一方で、バインディング、ポール、スラットなどのガーデン風のデザインで再構成されたキャノピーを持っています。

マイレア邸のインテリアも特徴的ですね!

木、石、レンガで豊かに表現されています。

内部スペースの大きさは、かなり大きな空間と個室空間が融合しています。

マイレア邸の名前の由来となったマイレは、ティンバー・アンド・ペーパーカンパニーのウォルター・アールストロームの娘でした。彼女は1920年代初頭にパリで絵画を学び、1928年にビジネスマンのハリー・ガリッヒセンと結婚しました。

ハリー・ガリッヒセンは4年後にカンパニーのマネージングディレクターになりました。 この後に、マイレとハリーは、文化の中心として機能する前衛的なアートギャラリーを設立し、デザイナーを支援しました。

この会社がやがて「ARTEK」になります。

現在は、アアルトの家具やガラス製品の製造業者や販売業者として世界的に有名ですね。

ハリー・ガリッヒセンは近代的な思想であった技術の進歩に基づく社会的ユートピアの可能性を信じていました。

そこで、アルヴァ・アアルトと理想を共有し、彼の説得力のある建築表現を信じました。

そして、アールトと彼の妻アイノは、労働者の住居、社会施設、1939年に完成した有名なスニラ工場など、マイレの実家であるアールストローム社のためにさまざまなプロジェクトを行いました。

しかし、ハリーとマイレ・グリッヒセンのユートピア的なビジョンの特徴が完全に示されたのは、マイレア邸と言われています。

詳しくはお勧め書籍を読んでほしいのですが、彼の初期コンセプトは田舎の農家をモデルにした素朴な小屋でした。

しかし、1938年の初めにフランク・ロイド・ライトが設計した「落水荘」から大きなインスピレーションを得たそうです。

落水荘の影響は、大胆な片持ち梁式のバルコニーと、自然の形の小川や岩の代わりとして意図された起伏のある地下室の案でも明らかです。

スケッチを見ると、地下室は1.5階建てのエントランスホールに曲がりくねった壁が沈み、暖炉の周りに吊り天井を形成しています。

また波打つ波のような形は、アアルトのモティーフとしてすでに確立されていました。

自然の自由な形は人間の自由の象徴と見なされています。

アアルトは「曲がりくねった、生きている、予測不可能な線は、私にとって、コントラストを形成するすべてのものの化身である」と述べています。

その後地下室の面積が大幅に縮小され、正面玄関はダイニングルームの前のはるかにわかりやすい場所に移動しました。

マリーのスタジオは、かつてのエントランスキャノピーの上の場所を占めるように再配置され、レセプションルームが14平方メートルの広いスペースに収容されています。

オープンリビングルームは、上の部屋の配置に合わせて寸法が調整された直線的な構造グリッドの周りに計画されています。

これは、ル・コルビュジエが得意とする従来のモダニズムの慣習とは対照的です。

アルトは構造グリッドの寸法を両方向に変化させ、円形の鉄骨柱はランダムに配置されています。

それらは木製のストリップで覆われたり、籐で縛られたりしており、図書室では、3つの柱の1つが任意にコンクリートに変更されています。

アアルトは、構造的および空間的に、明確な幾何学的な表現を覆すのに苦労しているようです。

計画全体が実際には一連の正方形によって規制されているのは、あまり気づかない人も多いでしょう!

これは、まさに図面を見ての発見のようなものですね。

この幾何学は「理想的な」家を象徴していますが、根本的な秩序を直接感じることができるのはダイニングルームだけです。

ダイニングルームは、平面図で2つの正方形を見ることができます。

ハリー・ガリッヒセンは、世帯主として、入り口に面したテーブルの一番奥の位置を占めていました。そこから、彼は前庭の高窓を通して、またリビングルーム全体を通して斜めに、入り口への軸から松林の向こう側を見ることができました。

ガリッヒセン夫人はテーブルの反対側の席を占め、キッチンに近い便利な場所にあります。ヘルデグが書いているように、彼女はそこから、ダイニングルームの非対称の暖炉に対して夫と対峙しています。

1階の洗練された空間構成と比較すると、2階は比較的単純な個室の集合体です。

メイン階段はホールに接続し、その真上に暖炉があります。ガリッヒセン夫妻の寝室は専用バスルーム両側でペアになっています。

3つの子供用ベッドルームは、プレイングスペースに面しています。窓は斜めに突き出たベイの形状をしていて、開口部としてファサード上にアクセントを与えています。それは、玄関へのアプローチラインに対応するように角度が付けられています。

いやー、書いているだけで行ってみたくなりますね!

マイレア邸の見学予約サイト

興味のある人は、機会があれば是非とも以下から予約できるので行ってみましょう!

予約サイト

というわけで、今回はアルヴァ・アアルトの「マイレア邸」を知るための厳選書籍のご紹介です。

学生
先生、「マイレア邸」について知りたいのですが、どんな本が良いですか?教えてください!!
建築の先生
「マイレア邸」といえば、アアルトの代表作であり、とても評価の高い住宅ですね。入門としては「ヴィラ・マイレア―アルヴァ・アールト」が日本の書籍で良いと思います。

本記事の内容

本記事では、アルヴァ・アアルトの「マイレア邸」を知るための厳選書籍を紹介します。「マイレア邸」は、昔見に行ったのですが、恥ずかしながらあまりに知識が少なかったです。見所を見逃していたのが、なんとも残念すぎます。読者さんがせっかく行く機会があるのなら、是非とも事前に勉強し直していくことをおすすめします。そんな時の参考になれば・・・・。

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目次

  1. ヴィラ・マイレア―アルヴァ・アールト (Alvar Aalto: Villa Mairea)
  2. ヴィラ・マイレア Alvar Aalto Villa Mairea1937-39―世界現代住宅全集01
  3. マイレア邸/アルヴァー・アールト (ヘヴンリーハウス-20世紀名作住宅をめぐる旅 4)
  4. Villa Mairea Aid (Architecture in Detail)
  5. Inside the Villa Mairea: Art, Design and Interior Architecture

1. ヴィラ・マイレア―アルヴァ・アールト (Alvar Aalto: Villa Mairea)

建築家の齋藤裕(さいとう・ゆたか)による書籍です。

まあ、間違いない一冊と言って良いと思います。

写真も綺麗ですし、図面もいいですね。

あと、内容も現在の住み手である施主長男へのインタビューもあり、必見です。

アールトの最高傑作「ヴィラ・マイレア」が魅せる光と影のハーモニー。ル・コルビュジエやミース・ファン・デル・ローエと同時代を生き、北欧にモダニズム建築を確立した巨匠アルヴァ・アールト。数多くある彼の作品の中でも初期の時代の最高傑作として名高いのが、この「マイレア邸」です。マイレア邸は1939年、ヘルシンキ郊外の田舎町ノールマルクに、地元の実業家ハリー&マイレ・グリクセン夫妻の住宅として建てられました。製材会社の2代目として進取の気性に富むハリー氏と、当時ヨーロッパで盛んだった前衛芸術活動の、フィンランドでの後援者マイレ夫人。一方、「トゥルクの新聞社」(1929年)や「パイミオのサナトリウム」(1933年)などで頭角を現し、妻とともに世界的建築家として認められつつあったアールト。マイレ夫人の愛称を取って名付けられたこの住宅は、彼らの友情の証であるとともに、フィンランドに新しい血を注ぎ込もうとした若き4人の、実験的芸術作品でもあったのです。築後60余年を経て今なお住みつがれ、世界中の建築家たちの聖地となっている「生きた家」ヴィラ・マイレア。緑豊かな自然の中で、四季折々の陽射しを浴びてさまざまな表情を見せるこの家の魅力を、150点のカラー写真や現在の住み手である施主長男へのインタビュー、実測図面などにより、余すところなく伝える美しい写真集です。

2. ヴィラ・マイレア Alvar Aalto Villa Mairea1937-39―世界現代住宅全集01

こちらは、世界現代住宅全集の第1巻です。

大きく綺麗な写真で見やすいですね。

内部の雰囲気もよく伝わります。

3. マイレア邸/アルヴァー・アールト (ヘヴンリーハウス-20世紀名作住宅をめぐる旅 4)

写真家フィリップ・リュオーによる写真はとても綺麗です。

いままでお蔵入りだった図面や写真も、惜しげもなく掲載されています。

アールト建築ガイド・マップもあるので、見にいく前に読んでおくと良いと思います。

シリーズ第4巻 北欧最大の巨匠アルヴァー・アールトによる、デザイン大国フィンランドでいちばん美しい家。 自然と伝統とモダニズムが結実した奇跡の三位一体! 一軒まるごとナビゲート! フランス人写真家フィリップ・リュオーによる写真やお蔵入り図面多数。アールト建築ガイド・マップなど資料も大充実! 《建築の未来は、アールトの中に見えている》(編者「はじめに」より)

4. Villa Mairea Aid (Architecture in Detail)

日本語版は絶版になっているので、英語版が良いと思います。

Phaidon Pressですし、間違い無いですね。

写真の量と内容の質を考えると、お買い得でお勧めです。

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マイレア邸は、20世紀の最高のデザインの1つです。アルヴァ・アールトは、ヴァナキュラー建築、古典主義、モダニズムの知識を利用して、人道的で豊かで叙情的な建物を作り上げました。その結果、技術的に革新的で時代を超えて魅力的な作品が生まれました。1991年に発売されたArchitecturein Detailシリーズは、すぐに高い評価を得て、現在60を超えるタイトルで構成されています。各巻には、専門家による解説が含まれています。

5. Inside the Villa Mairea: Art, Design and Interior Architecture

絶版になってしまっているので、かなり高額になっていますが内容と写真は素晴らしいのでお勧めです。

もし、お手頃なものがあればお勧めです。

まさにInsideのごとく、内部を中心に住んでいる写真が充実しています。

最後に

如何でしたか?今回は、アルヴァ・アアルトの「マイレア邸」を知るための厳選書籍を紹介しました。「マイレア邸」は、公開されているので、予約をすれば誰でも見にいくことができます。建築家、建築が好きな人、デザインが好きな人、住むことに興味のある人など、かならず見ておきたい住宅です。私はまだ知識の少ない学生の頃に見たので、図面を再度読み込んでまた見に行きたいですね。読者のみなさんもぜひ機会があったら見に行ってみてください!

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