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建築家 カルロ・スカルパを知ろう!カステルヴェッキオ美術館改修など

建築家 カルロ・スカルパは、イタリアのヴェネツィア出身の建築家です。日本のデザインを評価しており、日本訪問中に仙台での事故で亡くなったことでも知られています。

本記事の内容

本記事では、建築家 カルロ・スカルパの略歴、代表作、書籍を紹介したいと思います。建築家 カルロ・スカルパは、イタリアのヴェネツィア出身の建築家です。リノベーションが多いのが特徴ですが、その中で独自の世界観を作り上げています。日本でも人気の建築家のひとりと言えます。私のおすすめは、カステルヴェッキオ美術館改修です。改修しながら、展示方法や見学ルートを決定していくような独自の手法がとても気に入っています。そのルートで見学をすると、カルロ・スカルパの目を通して建築を見ているような気分になれるのが、なんとも心地いいですね。

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目次

  1. 建築家 カルロ・スカルパの略歴
  2. 建築家 カルロ・スカルパの代表作 紹介
    • 1935-1956 パラッツォ・フォスカリ
    • 1956-1964 カステルヴェッキオ美術館改修
    • 1969-1978 ブリオン家墓地
  3. 建築家 カルロ・スカルパの書籍 紹介
  4. まとめ

1.建築家 カルロ・スカルパの略歴

建築家 カルロ・スカルパは、1906年にイタリアのヴェネツィアで生まれました。スカルパの建築は、感覚的でかつ物質的な想像力に根ざした、季節や歴史などの時間変化への敏感さが特徴です。

小さい頃はヴィチェンツァで過ごし、母親が亡くなった後、13歳のときに父親と弟と一緒にヴェネツィアに戻りました。カルロ・スカルパは美術アカデミーに通い、ヴェネツィアのアカデミア美術館を卒業します。建築学教授の称号を取得して、建築家フランチェスコ・リナルドに弟子入りします。

スカルパは、第二次世界大戦後にイタリア政府が管理する建築専門試験に参加することを拒否したため、建築実践には建築家との連携が必須となりました。よって、彼と一緒に働いた人々やクライアント、職人は、カルロ・スカルパを「建築家」ではなく「教授」と呼んだそうです。

スカルパは、1940年代後半から亡くなるまで、ヴェネツィア建築大学でデッサンと室内装飾を教えていました。スカルパは、ジュゼッペ・マッツァリオールと共にマリオ・ボッタの論文顧問でした。

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スカルパの最後のプロジェクトの1つであるモンセーリチェのヴィラ・パラツェットは、ずっと未完成のままでしたが、2006年に息子のトビアによって完成されました。また、スカルパで最も野心的なプロジェクトは、ブリオン墓地であり、スカルパの墓地もそこにあります。

1978年、日本の仙台にいる間、スカルパはコンクリートの階段から足を踏み外して亡くなりました。

2.建築家 カルロ・スカルパ代表作 紹介

1935-1956 パラッツォ・フォスカリ

フォスカリ家の宮殿であるカ・フォスカリは、イタリア、ベニスのドルソドゥーロセスティエールの運河沿いにあるゴシック様式の建物です。

1935-1956 パラッツォ・フォスカリ 建築家 カルロ・スカルパ

1453年に総督フランチェスコ・フォスカリのために建てられ、建築家バルト・ロメオ・ボンによって設計されました。 現在はヴェネツィア大学となっています。

1936年、カルロスカルパは、大広間を含む大学のさまざまな部分を修復および改造しました。現在大広間が占めているスペースは、経済学部の博物館でした。

1935-1956 パラッツォ・フォスカリ 建築家 カルロ・スカルパ

カルロ・スカルパが設計したボワジリーです。スカルパは学生のギャラリーに使用されているのと同じ木の一部を使用して、靴のパネルをデザインしました。

ボアズリーは、部屋と廊下の間を接続しているところです。

スライド式の布で覆われたフレームは部屋を隠すために使用されており、それらが閉じられるとゴシック様式の窓のオジーブを思い出させます。

ゴシック様式の窓の形は、ボアズリーのガラスに映し出されており、十分な入光の効果があります。

1935-1956 パラッツォ・フォスカリ 建築家 カルロ・スカルパ

1959-1973 カステルヴェッキオ美術館改修

カステルヴェッキオ博物館は、イタリア北部のヴェローナにある中世の城をリノベーションした博物館です。 1959年から1973年にかけて建築家カルロ・スカルパによって修復されたことで知られています。

スカルパの設計デザインは、出入り口、階段、家具、さらには特定の芸術作品を保持するように設計された備品の細部に見られます。 改修は新旧のバランスを慎重に取り、必要に応じて元の建物の歴史を保持しています。当時は珍しかったこのアプローチは、現在は改修の一般的なアプローチになっています。

1959-1973 カステルヴェッキオ美術館改修 建築家 カルロ・スカルパ

カルロ・スカルパは、カステルヴェッキオを、建物の修復と博物館のレイアウトを区別せずに単一のものと見なしました。これは、ヴェネツィアのアカデミアギャラリー、パレルモのアバテリス宮殿など、以前の重要な作品でも使用された方法です。

ここでは、建築家のアリゴ・ルディとエンジニアのカルロ・マスキエットも美術館の修復と準備に協力しています。よって、最終的な作品は、デザイナー、協力者、スタッフなどの共同作品ともいえる物です。

特に重要だったのは、カルロ・スカルパとリシスコ・マガニャート博物館の館長との対話でした。彼らは、修復のテーマと構造について考察し、時間の経過に耐える美術館の制作に影響をもたらしました。

スカルパは、戦後の修復理論に基づいた現代的な基準で修復作業と展示の実現を目指しました。最初の復元はレギアの翼で、ここで作業中に新しい考古学的発見が明らかになり、訪問者のルートが設計されていきます。その後、屋根裏部屋、床、階段などのルートが作成されました。その後、照明と外壁が修復されます。

19世紀のフレームを取り除いた木の絵は、布やベルベットで覆われたシンプルな背景色のフレームが作品を引き立てています。

1959-1973 カステルヴェッキオ美術館改修 建築家 カルロ・スカルパ

回転する支柱に展示されたもの、ヴェネツィアのコラー美術館の準備に使用されたイーゼルに展示されたもの、そしてサイドアップライトで吊るされたものもあります。

作業に従って、多くの展示とそのルートが確立していく独自の作り方です。それによって、内部の空間体験は実に素晴らしいものになっています。

1959-1973 カステルヴェッキオ美術館改修 建築家 カルロ・スカルパ

1969-1978 ブリオン家墓地

ブリオン墓地は、イタリアのトレヴィーゾ近くにあります。カルロ・スカルパは、1968年に既存の市営墓地への増築の設計を開始しました。このプロジェクトは1978年の事故死の直前に完成しました。

ブリオンベガ社の創設者の未亡人であるオノリナ・ブリオンから委託されました。傾斜したコンクリートの囲い壁、2つの異なる入り口、小さな礼拝堂、2つの覆われた埋葬エリア、ヒノキの林、芝生、プライベート瞑想パビリオン、などいくつかの個別の要素がブリオン家の埋葬地を構成しています。

チャペルは、古代の建物の露出した基礎を表すかのように、階段状のコンクリートフォームが配置された水のプールの中央に位置しています。その隣には、町の教区司祭の墓地を収容する小さな庭があります。

部屋の中央にある長方形のスラブは、棺の位置を示しています。瞑想パビリオンは、下部が「切り取られた」箱のように見えるため、まるで空中に浮かんでいるように見えます。それは神秘的な静けさのある場所であり意図的に他の複合施設から分離されています。

1969-1978 ブリオン家墓地 建築家 カルロ・スカルパ

3.建築家 カルロ・スカルパの書籍 紹介

Carlo Scarpa: Architecture and Design

ヴェローナとヴィチェンツァで開催されたカルロ・スカルパ展覧会の資料をもとにした書籍で、英語書籍では最もおすすめのひとつです。

カルロ・スカルパは日本でも比較的人気なので、日本語書籍もいくつかでていますが、近年のものはあまりありません。

この英語版は、近年でのカルロ・スカルパ研究を踏まえており決定版のひとつといえます。

Carlo Scarpa was a virtuoso of light, a master of detail, and a connoisseur of materials. Today he is known as a 20th-century master of architecture. To mark the first centenary of Scarpa’s birth, all his works are presented here for the first time. The 250 illustrations cover all 58 of his structures, including the Castelvecchio Museum (Verona), the Olivetti showroom (Venice), and the Brion Tomb in San Vito d’Altivole (Treviso), as well as his important glass designs. The book includes essays by leading architects and architecture critics, offering an extensive overview of Scarpa’s life as well as interpretations of his architecture. Known as the “Frank Lloyd Wright of Italy,” Scarpa’s decorative style has become a model for architects wishing to revive craft and luscious materials in the contemporary manner.

Amazonより

4.まとめ

建築家 カルロ・スカルパは、イタリアを代表する建築家のひとりです。リノベーションが多く、そのデザイン性の高さと建築の周辺環境に配慮した計画はまさに、現在のリノベーションのお手本のようです。イタリアに行ったら是非とも見にいきましょう。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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