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建築家 ケヴィン・ローチを知ろう! オークランド博物館/フォード財団ビルなど

建築家 ケヴィン・ローチは、アイルランドのダブリン出身の建築家です。ニューヨークにあるフォード財団ビルが有名です。

本記事の内容

本記事では、建築家 ケヴィン・ローチの略歴、代表作、書籍を紹介したいと思います。建築家ケヴィン・ローチは、エーロ・サーリネン事務所に勤務後に独立し、新築と改築を含めて200以上のプロジェクトを実施した米国を代表する建築家です。ニューヨークのフォード財団ビルは有名で、都市における環境と建築の関係を問い直した傑作です。

目次

  1. 建築家 ケヴィン・ローチの略歴
  2. 建築家 ケヴィン・ローチの代表作 紹介
    • 1966 オークランド博物館
    • 1968 フォード財団ビル
    • 2008 メトロポリタン美術館増築
  3. 建築家 ケヴィン・ローチの書籍 紹介
  4. まとめ

1.建築家 ケヴィン・ローチの略歴

建築家ケビン・ローチは、1922年にアイルランドのダブリンで生まれました。1945年にダブリンカレッジを卒業します。1948年にアイルランドを離れてイリノイ工科大学に進学し、ミース・ファン・デル・ローエに師事しました。

1949年にニューヨーク市の国連本部ビルの設計に関わり、1950年にエーロ・サーリネンの事務所に加わりました。そこで、彼の生涯の仕事のパートナーとなるジョン・ディンケルーと出会います。1954年にケビン・ローチはサーリネン事務所の主任建築士になり、その時から1961年にサーリネンが亡くなるまで、事務所のすべてのプロジェクトに関わりました。

1966年にケビン・ローチとジョン・ディンケルーは共同事務所(ケビン・ローチ・ジョン・ディンケルー&アソシエイツLLC)を結成して、サーリネンが残した多くのプロジェクトを完成させました。その後、この共同事務所は200以上の膨大な数の建築プロジェクトを実施しています。

ローチとディンケルーの最初の主要な仕事は、カリフォルニアのオークランド博物館でした。テラスと屋上庭園を備えた特徴的なデザインを、カリフォルニアの芸術、自然史、文化史と複合させています。ローチは独自のコンセプトを提案し、4つのブロックエリアと3つのレベルを作り、それを回遊する大屋根が特徴です。

その後、ニューヨーク市のフォード財団ビルは建築界でも高い評価を得ました。ここでも庭園がテーマで、建築スペースのかなりの部分を緑地に費やした最初の大規模建築物とされます。この有名なアトリウムは、都会の限られた緑地をすべての人が利用できるようにするという、建築における環境心理学の初期の例ともいえます。新しい種類の都市空間を創造した極めて重要な事例です。

次にニューヨーク市のメトロポリタン美術館と40年間にわたる長期プロジェクトを開始します。1967年にメトロポリタン美術館のマスタープランを作成し、それ以降、すべての新しいウィングを設計しています。アメリカン・ウィングとイスラム・ウィングは近年のプロジェクトです。

1982年にケビン・ローチはプリツカー賞を受賞し、建築設計は海外に広がっていきます。2010年に、出身地であるアイルランドで最初で唯一のプロジェクト、コンベンションセンターダブリンを完成させました。

ケビン・ローチは、2019年に96歳で亡くなりました。

2.建築家 ケヴィン・ローチ代表作 紹介

1966 オークランド博物館

オークランド博物館(OMCA)は、カリフォルニア州オークランドの10番街、11番街に隣接しています。建築家のケビン・ローチ・ジョン・ディンケルー&アソシエイツLLC(Roche-Dinkeloo)によって設計された博物館の建物は、ダン・カイリーによるランドスケープ・デザインとジェラルディン・ナイト・スコットによる庭園を備えています。モダニズムの建築と屋外空間の統合が都市空間の中で図られた極めて重要な例といえます。

コンクリートの建物には3つの層があり、それぞれ芸術、歴史、自然科学に焦点を当てています。また付随する展示ギャラリー、講堂、レストランがあります。2009年から2013年の間に、博物館は大規模な改修と拡張を行いました。

博物館はまた、建物の外部施設の改修を計画しています。それは建物の中庭を開放し、12番街側に沿って入口を設けることで、施設と近隣の接続を改善をめざしたものです。どうなるのか楽しみにです。

1968 フォード財団ビル

フォード財団本部は、ケビン・ローチの環境心理学的な考え方を利用した独創的なアイデアとディンケルーによる革新的な構造の組み合わせよって設計されました。二人のコラボレーションによる最初の大きな成功です。彼らは設計の前にオフィスの類型を行っています。その類型方法では、従業員、部門など財団関係者だけでなく一般の人々まで含んでいる点がユニークです。

このフォード財団は、敷地が許容する建築面積よりも極めて少ない建築面積となっているという点でマンハッタンにとってはかなり珍しいタイプの建築です。ケビン・ローチは、敷地全体を覆うように低い建物を設計して既存のスカイラインを壊すのではなく、空いているスペースを利用しました。オフィスは敷地の一部のみを占め、残りはアトリウムという中庭空間となっています。植栽のあるゆったりとしたスペースは、フォード財団という職場と都市の間にひとつのオアシス的な空間を提供しています。

当初のフォード財団は11階建ての伝統的なオフィスビルで、フロア間は隔離されていました。ローチとディンケルーは、ビル内で共同体意識を醸成されることを意識して、この新しいオフィスビルをコの字型で配置しています。利用者はアトリウム全体とお互いのフロアを見ることができます。下の階は、庭園を見下ろすテラスになっています。個々のオフィスは繰り返しのユニットによる光の反射で内部が見えなくなり、プライバシーと匿名性も高めています。

構造は、コンクリートと耐候性鋼で構成されています。構造用コンクリートは、サウスダコタの花崗岩で覆われています。梁は84フィートに及び、南と東のファサードをガラス面として外部に解放しています。10階建てのガラス張りの壁は柱から後退しており、外壁でなく内壁として意識できます。この透明な壁を通して庭園が一般に公開されています。視覚的に極めて開放的な空間です。

このフォード財団は建築界から高い評価を受け、1982年にケビン・ローチがプリツカー賞を受賞する要因となりました。

2008 メトロポリタン美術館増築

博物館はもともと「公園内の建物」と考えられ、最初の入り口はパーク側にありました。 1903年にリチャード・モリス・ハントが大ホールを建設し、古典的なファサードで美術館を5番街に再配置しました。

ケビン・ローチ・ジョン・ディンケルー&アソシエイツによるメトロポリタン美術館増築のマスタープランは、植物園の温室など公園で見られるような庭の建築を目指しています。このマスタープランの最も重要な要素は、古典的な建築と庭の建築の間の印象的な移行です。

マスタープランは、北にデンドゥル神殿のサックラー・ウイングを、南にアンドレ・マイヤー・ギャラリーがあるロックフェラー・ウイングを追加することで、大きなギャラリーの必要性に対応しています。隣接するコーナーは、20世紀美術用の新しいアメリカンウィングとウォレス・ギャラリーが入ります。これらのウィングと既存の博物館の間の領域は、天窓のあるコートまたはレリーフスペースとして接続されています。

マスタープランの屋根伏図がとても魅力的です。

ROCHE DINKELOO

新しいスペースに対する需要の増大、既存のスペースの改修、訪問者とサービス空間の導線改善などが、新しいマスタープランに盛り込まれています。

このプロジェクトには45年間という歴史があり、美術館の内部選挙とも連携し、政府の承認プロセスも適切にナビゲートすることが求められました。こうして、メトロポリタン美術館の大規模な設計と建設作業が達成されています。

3.建築家 ケヴィン・ローチの書籍 紹介

Kevin Roche: Architecture as Environment 

ケビン・ローチの50年にわたる設計について一望できます!!最初に一冊にどうぞ!

Pritzker Prize-winner Kevin Roche (b. 1922) is one of the most critically acclaimed architects of the postwar era, distinguished for the pioneering urban structures he designed in the 1960s and 1970s, including the Oakland Museum of California and the Ford Foundation Headquarters in New York. In a career that has spanned more than half a century, Roche has pioneered new territories in design methodology, building technology, and environmentalism.

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Yale University Press
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4.まとめ

建築家ケヴィン・ローチは、米国を代表する建築家です。プリツカー賞は、フィリップ・ジョンソン、ルイス・バラガン、ジェームス・スターリングに続いて4人目がケヴィン・ローチです。特に初期の作品は、環境、コンセプト、構造が一体化して、ランドスケープ・アーキテクトなどとも連携した新しい建築スタイルを目指しています。特に、環境との共存は先見性が極めて高いです。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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