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建築家 スティーブン・ホールを知ろう!ヘルシンキ現代美術館など

建築家 スティーブン・ホールは、米国のワシントン州出身の建築家です。ニューヨークを拠点に活躍している建築家であり、魅力的な水彩画もよく知られています。

本記事の内容

本記事では、建築家 スティーブン・ホールの略歴、代表作、書籍を紹介したいと思います。建築家 スティーブン・ホールは、現在の米国を代表する建築家です。スティーブン・ホールの建築は、哲学的側面、詩的側面、エンジニアリングが融合した独自の空間です。また、ネルソン・アトキンス美術館増築では、ほとんどの展示を自然光とするなど既存の美術館の概念を変化させる技術的な解決も行っており、その空間体験はとても魅力的です。

目次

  1. 建築家 スティーブン・ホールの略歴
  2. 建築家 スティーブン・ホールの代表作 紹介
    • 1998 ヘルシンキ現代美術館
    • 2007 ネルソン・アトキンス美術館増築
    • 2009 クヌート・ハムスン・センター
  3. 建築家 スティーブン・ホールの書籍 紹介
  4. まとめ

1.建築家 スティーブン・ホールの略歴

建築家 スティーブン・ホールは、1947年に米国のワシントン州で生まれました。

スティーブン・ホールはワシントン大学を卒業し、1976年にロンドンのAAスクールに通います。その後、ニューヨークに自身のオフィスを構えました。現在は40人のスタッフを抱えるオフィスとなっています。1981年からコロンビア大学で教鞭をとっています。

スティーブン・ホールは、哲学者メルロー=ポンティと建築理論家のユハニ・パラスマに触発され影響を受けてきました。そのため、以前はタイポロジーへの関心が強く、また現在はフェノメノロジーに関心を移しています。

多くの公共建築を設計していますが、特にヘルシンキ現代美術館(キアズマ)は初期の作品として評価が高く1998年にAlvar Aalto Medalを受賞しました。他にも、1986年にアメリカ建築家協会、ニューヨークアメリカ建築家協会名誉勲章(1997)やフランスグランデメダイユドール(2001)など多くの建築賞を受けています。

2010年にスティーブン・ホールはニューヨークのラインベックに学際的な芸術組織「T」スペースを設立しました。この「T」スペースの主な目的は、21世紀の芸術、建築、音楽、詩の教育的融合を生み出すことです。この芸術組織は、当初は夏の展示シリーズと新興建築家の夏の居住地がメインの活動でした。

2017年から「T」スペースは若い建築家やアーティスト向けの夏のレジデンシープログラムの提供を開始しました。このプログラムの参加者は、デザインの生態学的な結果を強調するカリキュラムを使用して、農村コミュニティ向けの専用アーキテクチャを設計します。

「T」スペースはさらに出版プログラムを開始し、30エーカーの自然保護区でアートと建築の屋外設備(建築アーカイブおよび研究ライブラリー)を建設しました。

建築家 スティーブン・ホールは、こうした教育と設計の両面から活動を続けています。

2.建築家 スティーブン・ホール代表作 紹介

1998 ヘルシンキ現代美術館(キアズマ)

ヘルシンキ現代美術館(通称:キアズマ)は、フィンランドのヘルシンキにある現代美術館です。キアズマとは、建築家スティーブン・ホールの基本的な設計概念(アイデア)を暗示しています。キアズマはフィンランド国立美術館の一部であり、コンテンポラリーアートコレクション部門です。

1992年に、ヘルシンキ現代美術館の設計者を決める建築デザインコンペが開催されました。コンペは、北欧およびバルト諸国の建築家が参加できるほか、4人の建築家が参加するように招待されました。それは、米国のスティーブン・ホール、ポルトガルのアルバロ・シザ、オーストリアのコープ・ヒンメルブラウ、日本の篠原一男でした。

516件の応募作品からスティーブン・ホールが選ばれました。「キアズマ」とフィンランド語化された建物の設計は、設計プロセス中にわずかな変更が加えられましたが、建設工事は1996年に始まり1998年に竣工しました。

ヘルシンキ現代美術館は年間30万人を超える多くの訪問者を集めています。

2007 ネルソン・アトキンス美術館増築

ネルソンアトキンス美術館はミズーリ州カンザスシティにある美術館で、特にアジア美術の豊富なコレクションで知られています。

建築家のスティーブン・ホールは、1999年にネルソン・アトキンス美術館増築設計の国際コンペで最優秀賞に選ばれました。増築であるブロッホビルディングのコンセプトは、デザインパートナーのクリス・マクヴォイによって考案され、元の建物の東にレンズと呼ばれる5つのガラスパビリオンを建設することでした。

建築コンペでは、ホールを除くほとんど参加者が、博物館の北側にモダンな追加を作成することを提案していました。この方法ですと、博物館の正面玄関として機能する北のファサードが大幅に変更または不明瞭になってしまいます。そこで、スティーブン・ホールは、本館に垂直な東側に追加の建物を配置することを提案しました。彼らの目的は、美術館の象徴的な彫刻庭園を利用して、芸術、建築、風景の体験を融合させることでした。

ブロッホビルディングには、現代アート、アフリカンアート、写真、特別展示ギャラリー、カフェ、リファレンスライブラリ、イサムノグチの彫刻の庭などがあります。建設中、このホールの計画は「グロテスクな金属製の箱」として論争に発展しましたが、完成後の評価は軒並み高いものでした。

ニューヨーク・タイムズの建築評論家、ニコライ・ウロウソフ氏は次のように説明しています。

アートの世界では、Bloch Buildingとして知られる追加により、アートと建築が幸せに共存できることを再確認する必要があります。私たちは、私たちの時代の公共事業が過去の世代の壮大な業績と同等かそれを超えることができるという事実を引き出すことができます…

その結果、過去に挑戦することなく、絶え間なく変化している別の世界観を示唆する建物が生まれました。北広場から見ると、増築の正面玄関は古い建物にそっと寄り添っています。その形は、厳格な石造りのファサードの幽霊のような響きを示しています。そこから、部分的に風景に埋もれている、はっきりしているが相互接続されている半透明のブロックに目が向けられます…

この博物館は自然光が芸術作品を照らすことを可能にするという点で、伝統的な保守的な考え方に反対しています。追加された展示のほとんどは地下にあり、その上に10 mのガラスパビリオンがあります。ガラス技術の進歩により、展示されている作品に損傷を与える可能性のある有害な紫外線のほとんどを遮断することができているのです。

2009 クヌート・ハムスン・センター

クヌート・ハムスン・センターは、作家クヌート・ハムスンの生涯と作品に特化した博物館であり教育センターです。

建築家のスティーブンホールは、1994年にクヌート・ハムスンのセンターの設計について最初に連絡を受けました。彼はハマロイに行って、今日の建物に非常によく似たセンターの設計の水彩画を作りました。

ホールは、ハマロイの自然と風景、ステーブ教会と芝生屋根のあるノルウェーの建築の伝統、そしてハムスンの文学、特に初期の作品のハンガー(1890)とミステリー(1892)に触発されたそうです。

スティーブンホールは、クヌート・ハムスン・センターを「建築用語でハムスンのキャラクターを具体化する」と説明し、美術館のコンセプト「肉体としての構築」を実現します。

クヌート・ハムスン・センターはいくつかの国際建築賞を受賞しています。クヌート・ハムスン・センターは、2009年に竣工し一般に公開されました。

3.建築家 スティーブン・ホールの書籍 紹介

スティーヴン・ホール作品集 第1巻 1975-1998

このシリーズの第一巻と第二巻はスティーヴン・ホールの建築の全貌を知るのに最適です。時代によって、デザインの変遷も見ることができます。また、スティーヴン・ホールの水彩スケッチはいいですね。おすすめです。

収録作品

1章 光,材料,ディテール
コーエン・アパートメント ニューヨーク州ニューヨーク,1982~83年
ペース・コレクション・ショールーム ニューヨーク州ニューヨーク,1985~86年
MoMAタワー・アパートメント ニューヨーク州ニューヨーク,1986~87年
オブジェ,カーペットのデザイン ニューヨーク州ニューヨーク,1986年
ギアダ・ショールーム ニューヨーク州ニューヨーク,1987年
メトロポリタン・タワー・アパートメント ニューヨーク州ニューヨーク,1987~88年
D・E・ショウ社オフィス ニューヨーク州ニューヨーク,1991年
ストアフロント美術建築ギャラリー ニューヨーク州ニューヨーク,1992~93年
サルファティストラートのオフィス オランダ,アムステルダム,1996~2000年

2章 住宅
ソコロフ邸の隠れ家 フランス,サントロペ,1976年
テレスコープ・ハウス メリーランド州スティル・ポンド,1978~79年
メッツ邸 ニューヨーク州スタテン・アイランド,1980~81年
プール・ハウス/彫刻スタジオ ニューヨーク州スカースデール,1980~81年
バーコヴィッツ=オッジス邸 マサチューセッツ州マーサズ・ヴィニヤード,1984~88年
クリーヴランドの住宅 オハイオ州クリーヴランド,1988~90年
ストレット・ハウス テキサス州ダラス,1989~92年
“Y”ハウス ニューヨーク州キャッツキル・マウンテン,1997~99年

3章 ハウジングとハイブリッド・ビルディング
ジムナジウム・ブリッジ ニューヨーク州サウス・ブロンクス,1977~78年
ブリッジ・ハウス ニューヨーク州ニューヨーク,1979~82年
様々な職人のハウジング ニューヨーク州スタテン・アイランド,1980~84年
ハイブリッド・ビルディング フロリダ州シーサイド,1984~88年
ヴォイド・スペース/ヒンジド・スペース・ハウジング 福岡県福岡市,1989~91年
タウン・スクエア—四つの住宅+礼拝堂 ワシントン州ポート・ラドロー,1991~92年
幕張ベイタウン・パティオス11番街 千葉県千葉市,1992~96年
ヒポ・バンク—オフィス+アート・ホール ドイツ,ミュンヘン,1994年
マニフォールド・ハイブリッド オランダ,アムステルダム,1994年

4章 公共建築の存在論
ベルリン・アメリカ記念図書館 ドイツ,ベルリン,1988年
ミネソタ大学 建築+ランドスケープ学部棟(初期案) ミネソタ州ミネアポリス,1988~91年
パラッツォ・デル・チネマ イタリア,ヴェネツィア,1990~91年
クランブルック科学研究所 ミシガン州ブルームフィールド・ヒルズ,1992~99年
シアトル大学聖イグナティウス礼拝堂 ワシントン州シアトル,1994~97年
クヌート・ハムスン・センター ノルウェー,ハマロイ,1994~2009年
カッシーノ市立美術館 イタリア,カッシーノ,1996年
MoMA/ニューヨーク近代美術館増改築案 ニューヨーク州ニューヨーク,1997年
ベルヴュー・アート

  • 発売日 : 2012/1/26
  • ペーパーバック : 264ページ
  • ISBN-10 : 4871404293
  • ISBN-13 : 978-4871404297
  • 出版社 : ADAエディタトーキョー (2012/1/26)
  • 言語: : 英語

4.まとめ


建築家 スティーブン・ホールは、米国を代表する建築家のひとりです。大規模建築から住宅まで、多くの作品を残しています。設計の前に多くの水彩画を残しており、この設計プロセスがとても面白いです。自分の概念を形に定着させるためのプロセスとして、重要なのだと思います。やはり、手書きのスケッチはとても魅力的です。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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