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建築家 藤井厚二を知ろう! 村山邸・和館書院棟/聴竹居など

建築家 藤井厚二は、広島県福山市出身の建築家です。近代の生活と日本建築をどのように融合させるのかを、実際に住居を建設しながら追求しました。

本記事の内容

本記事では、建築家 藤井厚二の略歴、代表作、書籍を紹介したいと思います。建築家 藤井厚二は、日本の近代を代表する建築家です。藤井厚二の自邸である聴竹居は、藤井厚二の実験住宅の第5作目であり、まさに集大成です。それにしても、自分が買った敷地に5件も実験住宅を建てる!!なんて、そんな普請道楽ができるなんて幸せですね。また藤井厚二は趣味人で多彩だったのも、建築のデザインに大きく生かされています。

目次

  1. 建築家 藤井厚二の略歴
  2. 建築家 藤井厚二の代表作 紹介
    • 1918 村山邸・和館書院棟
    • 1926 喜多源逸邸
    • 1928 聴竹居
  3. 建築家 藤井厚二の書籍 紹介
  4. まとめ

1.建築家 藤井厚二の略歴

建築家 藤井厚二は1888年に広島県福山市で生まれました。両親は酒造家・金融業を営んでおり裕福な家庭でした。

1913年に東京帝国大学建築学科を卒業してから竹中工務店に就職します。はじめて東京帝国大学出身の社員だったそうです。竹中工務店時代には大阪朝日新聞社が代表作でした。この時に、朝日新聞を創設した村山龍平邸の設計も手がけています。1919年(大正8年)に31歳で退職し、約9ヶ月間欧米視察に向かいます。

ここで環境と建築の関係、今で言う環境工学の重要性を学びます。帰国後の1920年に若干32歳で京都帝国大学に招かれます。この年に京都府大山崎に1万坪の土地を購入し、複数の家を実験住宅として建設していきます。普請道楽とも言えますね。

1926年に教授となり、その後も日本の風土と住宅の関係を実際に住宅をたてながら追求していきます。1928年には、自邸「聴竹居」を建設します。藤井厚二はこの「聴竹居」で環境工学という立場から、日本の生活や風土と西洋的な空間構成の融合を試みます。そうした数々の試みから近代住宅の傑作の一つとなりました。

藤井厚二は多彩で、趣味人としても有名です。茶道、華道、焼き物などを好み、茶室や陶芸窯も作りました。藤井は聴竹居で暮らして10年後、1938年に急死します。若干49歳でした。

2.建築家 藤井厚二代表作 紹介

1918 村山邸・和館書院棟

村山邸・和館書院棟は、藤井厚二が竹中工務店に務めていた時に担当した住居です。

書院棟は南向き斜面に建てられており、下部を持ち上げて繊細な数寄屋造りです。3階建てで、1階には格天井の大広間、4畳敷きの床の間、勝手部屋、風呂があります。2階は複数の小さなやへに分かれ、3階には8畳の望楼があります。

この望楼は銅板葺きの方形屋根で、高所から敷地を一望できます。建築面積は344.38m²を、非常に豊かな木造空間です。

村上邸のある香雪美術館のウェブサイト(村上邸は、通常は公開されていませんのでお気をつけください。)

1926 喜多源逸邸

京都市左京区にある喜多源逸邸は、藤井厚二が京都帝国大学の同僚に設計した住宅です。

当時平家を理想としていた藤井厚二には珍しい2階建ての住宅で、「大文字」が見えるように2階建てとしたそうです。外観は真壁造で屋根は桟瓦葺で、比較的深い軒や庇などが深い影を作り、夏の暑さを和らげています。和室と洋室が混在し椅子と座式の両方の生活を可能としています。

延床面積約68坪、敷地面積281坪なのでかなり豊かな外部空間を持っている点も重要です。

2006年に登録有形文化財に登録されました。

1928 聴竹居

京都の大山崎町にある聴竹居は、1923年に藤井厚二の自邸として建てられました。藤井厚二の大山崎における5作目の実験住宅であり、平家を理想とした藤井の集大成として見ることができます。

木造平屋であり、畳敷きで小上がりのある和風住宅に見えますが、板張りの部屋もあります。そこでは、椅子の生活や近代的な住宅設備にも対応しています。また床下と天井裏を通風孔によって結び自然空調を取り入れるなど、現在に通じる自然の力を生かした環境工学の先駆的な事例です。

2017年に重要文化財に指定されました。

聴竹居見学の申し込みウェブサイト

3.建築家 藤井厚二の書籍 紹介

「聴竹居」実測図集 増補版

聴竹居を図面から読み解くのが、藤井厚二を理解する早道と思います。増補版には、座談会などもあり、読み物としても良いです。

京都府大山崎町に佇む、建築家・藤井厚二の自邸「聴竹居」は、自ら確立した環境工学の視点から、この土地の気候風土に合わせた試みが、随所に見受けられる実験住宅である。藤井が目指した「日本の住宅」が体現されている聴竹居で見受けられる、藤井の解答を端的に示すこれら実測図は、貴重な設計資料として高く評価されてきた。2017年、日本のモダニズム建築を代表する住宅として、重要文化財指定されたことにあわせ企画されたこの増補版では、歴史的・デザイン的視点から聴竹居の価値を解読する座談会、重要文化財指定までの経緯を紹介するエッセイ、藤井厚二の作品解説などを新たに加えた。本書は、2001年に刊行された、『「聴竹居」実測図集』の増補版として、装丁も新たに刊行するもの。

Amazonより
  • 大型本: 152ページ
  • 出版社: 彰国社; 増補版 (2018/3/30)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4395321062
  • ISBN-13: 978-4395321063
  • 発売日: 2018/3/30

4.まとめ


建築家 藤井厚二は、日本の近代を代表する建築家です。聴竹居は、新しく修復されて公開されています。家だけでなく、敷地、茶室、陶芸窯など生活全体を考えて見ると、実に豊かです。ぜひ新しくなった聴竹居に行ってみましょう!私も再訪したいです。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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