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建築家 クレイグ・エルウッドを知ろう!Case Study House 17B(Hoffman House)など

建築家 クレイグ・エルウッドは、米国のテキサス州出身の建築家です。カリフォルニアを拠点に活躍した、モダニズム・デザインの建築家として知られています。

本記事の内容

本記事では、建築家 クレイグ・エルウッドの略歴、代表作、書籍を紹介したいと思います。建築家 クレイグ・エルウッドは、第二次世界大戦後の米国を代表する建築家です。1950年代初頭から1970年代半ばに、カリフォルニアの気候風土と戦後の時代的な要求に応えた多くの住宅建築を残しました。クライアントからの評判よく、時代の寵児とも言えます。

目次

  1. 建築家 クレイグ・エルウッドの略歴
  2. 建築家 クレイグ・エルウッドの代表作 紹介
    • 1956 Case Study House 17B (Hoffman House)
    • 1958 Case Study House 18 (Fields House)
    • 1961 Daphne House
  3. 建築家 クレイグ・エルウッドの書籍 紹介
  4. まとめ

1.建築家 クレイグ・エルウッドの略歴

建築家 クレイグ・エルウッドは、1922年に米国のテキサス州で生まれました。

ロサンゼルスを拠点として活躍したモダニズム建築家です。主に、1950年代初頭から1970年代半ばに多くの建築を残しています。クレイグ・エルウッドは建築家としての正式な訓練を受けていませんが、エルウッドは優れたデザインと才能によりキャリアを作り上げました。

クレイグ・エルウッドは、ミース・ファン・デル・ローエの形式主義とカリフォルニアのモダニズムを融合した独自のデザインで建築界にも認められていました。

エルウッドは、1930年代に家族でロサンゼルスに移り住みました。1942年、エルウッドは米陸軍航空隊に加わり、B-24無線オペレーターを務めていました。その後、ロサンゼルスに戻り会社を設立しました。1948年、彼は建設費の見積もり担当としてLamport Cofer Salzman(L.C.S.)に加わり、UCLAエクステンション・スクールを通じて5年間構造工学を学びました。彼はデザインと建築に強く関与するようになり、住宅のデザインを開始します。

クレイグ・エルウッドは1951年に「Craig Ellwood Design」を設立しました。そこでは、USCの訓練を受けた建築家が技術的な図面や住宅検査のライセンスを担当していました。

初期のプロジェクトで有名なのは、Case Study Houseです。クレイグ・エルウッドのデザインは、クライアントに好評で、Arts&Architectureなどの影響力のある出版物で好意的に取り上げられました。会社は住宅を軸にしながら商業面で成功し、多くの依頼が入ってくるようになります。エルウッドは、ミース・ファン・デル・ローエのコンセプトを受け入れて、デザインにも適用してきます。

クレイグ・エルウッドは免許を受けた建築家ではありませんでしたが人気の大学講師であり、イェール大学、南カリフォルニア大学、カリフォルニア州立工科大学でも授業を行いました。

1977年に、デザイン事務所を閉鎖しエルウッドはイタリアに向かいます。イタリアでは、絵画を書きながら農家建築の復元などもおこないました。

1992年に70歳で亡くなります。

2.建築家 クレイグ・エルウッド代表作 紹介

1956 Case Study House 17B (Hoffman House)

ケース・スタディ・ハウスNo.17は、別名ホフマンハウスとも呼ばれます。ビバリーヒルズ郊外にある、ケーススタディハウスのひとつです。

ケース・スタディ・ハウスで最も有名なのは、No.8のイームズ邸ですね。

建築家 チャールズ&レイ・イームズ

ホフマンハウスは、先行する多くのケース・スタディ・ハウスの2倍の延床面積があり、豪華な設備も備えていました。しかし建設は1954年から1955年の間で、わずか2年後に新古典主義のデザインを伴った改修を行いました。建築がそのままに形で残るのは難しいですね。

家は不規則な地形にあり、森林に覆われた谷に囲まれています。住宅は4人の子供を持つ家族向けに設計されており、顧客が要望したプログラムに従っています。広々としたベッドルームは、ダイニングルーム、キッチン、ラウンジをセットにしてグループ化されています。これらの配置は、スライド式のガラスドアを介してプールテラスにアクセスできるようになっています。

子供の寝室には保護された中庭があり、主寝室にはバスルームと広々としたドレッシングルームがありました。

エントランスホールは、メインの入り口と小さなギャラリーから家へのアクセスを可能にするという二重の目的を果たしていました。キッチンはメインエントランスの近くにあり、サービスの中庭のキャノピー、ダイニング、プールテラス、遊び場に隣接する会議室もあります。

構造は、鉄骨構造です。そのほかの建築材料は、耐久性と、湿気に抵抗するために選ばれました。透明ガラス、半透明のガラス、レンガのフィラーパネルなどの工業製品が多用されています。

1956 Case Study House 17B (Hoffman House) 建築家 クレイグ・エルウッド
現存せず

1958 Case Study House 18 (Fields House)

ケース・スタディ・ハウスNo.18(通称フィールズ・ハウス)は、クレイグ・エルウッドがを住宅の設計とプレキャストによる建設を統合する最も成功した試みでした。その結果、よりエレガントなデザインになりましたが、以前のプロジェクトのケーススタディよりも厳格な構成となりました。

フィールズ・ハウスは、米国カリフォルニア州ビバリーヒルズのミラデロ・ロードの丘を一望できる広大な敷地にあります。シンプルなプランであり、長方形のウィングの片側にマスターベッドルーム、ラウンジ、ミュージックルームがあり、反対側のウィングにはキッチン、朝食エリア、屋根付きのポーチ、ダイニングホールがあります。

ラウンジからはダイニングルームと屋根付きのポーチの広い景色が見えます。半透明のガラスパネルが屋外駐車場につながると同時に、通りに関して一定のプライバシーを確保します。

テラスハウスの裏側にはスイミングプールがあり、床から天井までの大きなスライドガラスが素晴らしい眺めを提供しています。格子の鋼構造は青く塗られ、テラゾーの床、木製の羽目板、モザイクの壁画がパネル式の壁に組み込まれています。

1958 Case Study House 18 (Fields House) 建築家 クレイグ・エルウッド
1958 Case Study House 18 (Fields House) 建築家 クレイグ・エルウッド
1958 Case Study House 18 (Fields House) 建築家 クレイグ・エルウッド
1958 Case Study House 18 (Fields House) 建築家 クレイグ・エルウッド
1958 Case Study House 18 (Fields House) 建築家 クレイグ・エルウッド
現存せず

1961 Daphne House

1961年に完成したこの住宅は、ミース・ファン・デル・ローエのデザインコードから大きな影響を得ています。32本のスチール製の柱で支えられ、北側に大きな緑地を残す半エーカーの敷地にあります。

この建築についてクレイグエルウッドは、次のように書いています。

建築における本当の芸術は恣意的なスタイルやエーテルの象徴ではなく、建物が喜びと深い感情を呼び起こすことができることにあります。建物によって精神的に高揚し、人間性を刺激することを建築のテクニックのロジックが重要ということです。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

3.建築家 クレイグ・エルウッドの書籍 紹介

Making L.A. Modern: Craig Ellwood – Myth, Man, Designer

クレイグ・エルウッドに関する日本語の書籍はほとんどありません。

この本は、クレイグ・エルウッドの仕事、人生、キャリアについて詳しく解説しています。1950年代と60年代に彼が南カリフォルニアで設計した象徴的な家の写真を通して、南カリフォルニアの第二次世界大戦後の建築ブームがわかります。

それは・・・ゴージャスな建築、速い車、美しい女性、ハリウッドスタイル、ヤシの木、スイミングプール・・・ミニマリズムを通して表現された、洗練されながら退廃的なイメージを持つ生活がデザインされているのかもしれません。

Making L.A. Modern: Craig Ellwood - Myth, Man, Designer 建築家 クレイグ・エルウッド

This is the definitive volume on Craig Ellwood, a visionary architect, designer, and tastemaker often called the “California Mies van der Rohe.” Craig Ellwood, “the Cary Grant of architecture,” was one of the most visible faces of California mid-century modernism. He was known as much for his exquisitely designed, minimalist structures as he was for his exuberant lifestyle. This book celebrates and explores the glamour of Ellwood’s work, life, myth, and career. Through photographs, primarily of the iconic houses he designed in Southern California during the 1950s and ’60s, we see a life of refined decadence, expressed through gorgeous architecture, fast cars, beautiful women, Hollywood style, palm trees, swimming pools, and minimalist design—all in the context of the Southern California postwar building boom. This volume will appeal to design junkies, architecture buffs, students of modernism, and anyone interested in problem-solving and elegant solutions.

Amazonより

4.まとめ

建築家 クレイグ・エルウッドは、カリフォルニアのモダニズム建築を代表する建築家のひとりです。ミニマルなデザインは今見ても十分に新鮮です。リタイアしたら、こんなところに住むのはいかがですか。

注意説明 公共建築以外の場所の特定は行っていません。個人の所有物である住宅は、場所の特定をしないように配慮しております。ご了承くださいませ。

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