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建築史家 神代雄一郎が執筆した必ず読むべき必須本【4選】

建築史家 神代雄一郎は、日本建築の思想研究家であり、建築評論を行った建築史家です。

明治大学を拠点に、近代建築と建築思想に関する鋭い批評を行ってきました。

神代雄一郎は、明治大学の職任当時に堀口捨巳、河野輝夫と一緒でした。

堀口捨巳とは、20歳以上の歳の差がありましたが、そこで多くの刺激を受けたようです。

神代雄一郎で有名なのは、九間論ですね。日本建築の意匠研究においてとても重要です。三間四方の広間に日本の象徴的な空間の典型を見出すものです。

また、神代雄一郎は「巨大建築に抗議する」と題した論文を『新建築』(1974年9月)に発表してから、多くの批判を建築業界全体から浴びて、その後は建築評論の世界で沈黙します。

その時代の雰囲気を知らないのでなんとも言えませんが、やはり擁護できないような風潮があったのでしょうか?

今で言うと炎上ですね。

しっかりと読んでみると「そういう見方もあるよね」と擁護する人がいても良さそうですが、言説を封じ込めてしまうのはあまり健全ではありませんね。

様々な見方を包摂できる社会であるべきだと思う一件です。

というわけで、今回は神代雄一郎の執筆した本のご紹介です。

学生
先生、「建築史家 神代雄一郎」について知りたいのですが、どんな本が良いですか?教えてください!!
建築の先生
「建築史家 神代雄一郎」といえば、日本建築の九間論で有名な建築史家ですね。建築史家というよりも、評論家と思っている人も多いかも知れません。『間(ま)・日本建築の意匠』は、読んでおくべき必須本です。

本記事の内容

本記事では、建築史家 神代雄一郎が執筆した書籍【4選】を紹介します。神代雄一郎は、多くの建築批評を行っていますが、手に入れやすい文献は結構少ないです。しかし、日本の建築の歴史を丁寧に紐解き、建築意匠論としての「間」を見る視点の面白さは抜群です。

目次

  1. 間(ま)・日本建築の意匠/SD選書 (神代雄一郎 著)
  2. 【翻訳】木のこころ―木匠回想記/SD選書(神代雄一郎 訳)
  3. 現代建築を創る人々/SD選書(神代雄一郎 著)
  4. 原色日本の美術 第32巻 近代の建築・彫刻・工芸(神代雄一郎 著)

1. 間(ま)・日本建築の意匠/SD選書 (神代雄一郎 著)

神代雄一郎の最も重要な書籍です。

いわゆる「九間論」といわれる論文を展開しています。修学院離宮の窮邃亭などが題材となっていますね。

まずは見ておくべき名著です。

一本の柱に垂直性を、複数の柱がかこむ間(ま)に水平的展開を見る著者は、優れた日本建築と庭園を渉猟し、その空間の特質を、多彩な美とともに示し、日本人の空間意識や空間意匠における間の重要性を解きあかす。名論文、待望の再録成る。

2. 木のこころ―木匠回想記/SD選書(神代雄一郎 著)

著者のジョージ・ナカジマは、アメリカ生まれの家具デザイナーです。1905年に中島勝治の息子としてワシントン州で生まれました。

1923年にワシントン大学に入学して、建築学を専攻します。

その後、1929年にハーバード大学大学院に進み、マサチューセッツ工科大学(MIT)でも勉学に励みます。

1933年からは、ロンドン・パリに滞在して、ル・コルビュジエが当時作っていたスイス学生会館の建築現場にもよかっていたそうです。

建築家 ル・コルビュジエ

帝国ホテルを新築する際にフランク・ロイド・ライトと共に来日して、その後は東京事務所を開設したアントニン・レーモンドの事務所にも入所していました。

建築家 フランク・ロイド・ライト

その時の同僚に、前川國男・吉村順三がいましたが、後に吉村順三がロックフェラー邸を設計した際は、施工は中村外二、家具をナカシマが製作したそうです。

そんなジョージ・ナカジマの自伝を神代雄一郎が翻訳しています。

戦前は東京のアントニン・レーモンドの事務所で活躍し、戦後は米国で木製家具の創作に打ち込んだ著者は、国際的に名高い木匠である。本書は、その豊かな経験と培った技術を情感溢れるスケッチとともにつづった、ひとりの名匠の自伝的記録。

3. 現代建築を創る人々/SD選書(神代雄一郎 著)

神代雄一郎による当時の現代建築論です。

ルイス・カーン、ジャン・プルーヴェ、フィリップ・ジョンソンなどそうそうたる建築家に言及しています。

建築家 フィリップ・ジョンソン
ルイス・カーン

現代建築を創る人々 ルイス・カーン、ジャン・プルーベ、ホセ・ルイ・セルト、 フィリップ・ジョンソン、ゴードン・バンシャフト、ミノル・ヤマザキ、ポール・ルドルフ、ヨン・ウッツオン、アンジェロ・マンジャロッティ、ジェームズ・スターリング

4. 原色日本の美術 第32巻 近代の建築・彫刻・工芸

こちらは有名な「原色日本の美術 」ですね。

32巻に神代雄一郎が論考を寄せています。

日本古来の美術と西欧美術をどう調和させるか。日本独自の様式で今や世界の注目を集めるに至った作品群。

このシリーズは、日本の美術を総覧するのにも適しています。

中古本はそこまで高くないので、置き場所さえあれば一式で買うのもアリだと思います。

最後に

如何でしたか?今回は、建築史家 神代雄一郎が執筆した本をご紹介しました。神代雄一郎を調べれば知ればるほど、建築史家の世界(つまりアカデミックですが)も大変だなぁと思います。SNSのある今だと、さらに大変ですね。それはともかく、「九間論」は面白いので、ぜひ読んでみてください。

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